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  • 石橋と、おばさんと、ミュージカル創作の時代性

    石橋と、おばさんと、ミュージカル創作の時代性

    石橋を叩いて、撫でて、対話を試みて、遂に渡ろうとしたところ、こよりで出来た橋を選ぶみたいな人生を歩んでいます。渡れよ。

    渡英から1年半経ち、どっしりとした時間を過ごそう…と、思っていたら、急遽(ちいさな)ウエストエンドデビューし、演出家のWSを受け始めたら思ったより課題が忙しく、別口でミュージカルの執筆をしたり、翻訳や異文化交流を主軸に置いた演劇制作のWSに採択され、某ミュージカルのオーディションの審査が進み、予定変更に伴う連絡をしていたら「まずは、おめでとうじゃん」と言われ、少し反省したのでした。喜ぶの忘れて、もう次の石橋叩き始めてた。


    岡田育さんの「我は、おばさん」(文庫本発売おめでとうございます)を読んで、そうなんだよ「おばさん」になりたいんだよ。って思ってから、どうにか飴ちゃん突っ込めないものか模索していた。1年以上も飲食店にいるとベテランになってしまい、仕事の半分が新人教育になるも、演出の勉強じゃ。と頭を切り替えて、一貫性を重視しつつ、伝えるだけじゃなくて己のやり方を探す時間も残す。みたいな心がけをしていたら、一部の新人たちが凄い頼りにしてくれて、忙しかった日の後に「ほんとに忙しくて、教えてもらったように引継ぎができなかったの、ごめんなさい(><)」と長文泣き言メッセージが届いて、「あなたはあなたの仕事を十分にやりましたよ。わたしが何かサポートできることがあれば、いつでも教えてくださいね」と答えていたころ、あら、これはおばさんじゃあなかろうかと。

    髪をひっつめて、凛とした佇まいの、猫を飼っていて、一見厳しそうだけど、実はしっかりと親身になってくれる。みたいなおばさん像をイメージしているんだけど、今はまだ未熟が故、ブレブレ。いや、おばさんだって女海賊のように完全無欠じゃなくていいはず。ブレてこ。いや、でも演出家としては一貫性が…

    「老い」や「若い世代の出現」って、怖かったり不安になったりするスティグマもあるけど、おばさんという将来をイメージして人生を歩むと、もっと先まで、もしかしたら自分が死んだ先にまで、楽しみの種を蒔けるかも。と、とても心地が良い。いつか君も、(なりたかったら)、おばさんになってくれますよーに。渡せる飴が龍角散しかないけどトレードしようぜ。


    日本の新作ミュージカル作るスピードってすごいよなと感心する。特に2.5次元とかは「完成形」をゲネプロで(なぜかというとその日にビデオ取材が入るからである)用意するなんて、どうやったら成り立つのか。高橋将貴さん(ペダルや破壊ランナーではお世話になりました)の演出助手WSを受けてみたりして、いかに各セクションが初日を明確にイメージして先回りして動いているかを実感。千と千尋の神隠しのロンドン公演では、ゲネプロに間に合わせようとする日本側と、プレビューまでは制作期間でしょ?と思うロンドン側で、混乱が起こったとも聞く。そりゃそう。

    イギリスは、とにかくワークショップをしたり、プレゼンをしたり、リーディングをしたり、その過程で助成金に応募したりと、R&D(研究と開発)や、選定を繰り返して作られるから、劇場でフル尺の公演はより一握り。特にミュージカルは、脚本と音楽の力を合わせるのが肝でもあるので、破壊と創造を繰り返す方法は合っている気がする。日本に新しく出来たMusical Next Seedsも応援している。創作過程から興味を持ってもらえる環境を作れたらいいよね。だって、推しの成長過程を楽しみ、応援する土壌はあるし。

    ちょっと自分の作家性を見つめ直すに至ったのは、社会問題を意識して新作ミュージカルを作ると、念願叶って公演する頃には、時代にそぐわないかもという可能性。日本では再演、UKではロングランやツアーを目指して作るようなミュージカルなら、執筆時というよりは、上演する際に演出やプロデュースで社会との接点を示すほうが現実的じゃないかと思った。キャッツなんて猫の毛皮はぎ取って、ボールルームになったもんね(大好き)

    カラフルな衣装を着たダンサーたちが舞台上でボールルームのダンスポーズを決めている。背景には紫のカーテンがあり、照明が鮮やかに照らしている。

    舞台って、観客の目の前で、色んなプロダクションで何度も上演され直す、というのが特異で面白い基版だということを、改めて胸に刻みました。


    自分の思いを、本名で、SNSではなく、公に掲載するブログ。続けていきたいし、ふつふつと話題になって連載依頼貰いたいし、挙句には本を出したい。一回すべての「やることリスト」を止めて書いたこの時間、めちゃ大事だった。お付き合いありがとう。またね。

  • 俳優という呪い

    俳優という呪い

    明日は本番。イギリスに来てプロとして舞台に立てるなんて、それが第一目的じゃなかったこともあり普通にびっくり。「そりゃアテクシの努力と才能のお陰だよ!」と、言いたい裏腹、タイミングと巡りあわせだよな。と、分かる。だって、役を得られなかった時が実力不足だったとは思わないし。

    そう。ラッキーなのだ。この仕事を決めたときの面接で、あなたの人生を聞かせてと言われ、振り返ってみたら、ダンスを始めて、ミュージカルに出演して、バレエを本格的に習って、今度は演劇に出演して、高校ではミュージカルを創って、かと思えば振付師のアシスタントをやって、卒業と同時に2.5次元舞台に出演できるようになって、ブロードウェイミュージカルをやったと思えば、パンデミック以降はドラマやCMに出演しつつ、自分の創作を始め、今はイギリスで「I have tried to shift my career from actor to director(俳優から演出家にキャリアを移行しようと考えていて)」と、何度言ったかわからない。統一感はないが、色んな現場を観ることが出来て、すごい良い経験になったし、お金を貰って芝居をしてこれた。色んな特権や人々の助けがあったからこそ。

    今日は全体のリハーサルがあったのだけど、他の俳優たちは当たり前のように演劇学校を卒業し、キャリアを積んで来ている人たちで、個人のスキル云々の前に「演技の的を得てる」「共通言語がある」ってこういうことを言うんだろうなと感心する。

    こんなに小さなプロダクションでも、ドラマトゥルクや演出助手が居て、俳優が俳優に「軽く叩いたほうがやりやすかったら、全然やっていいよ」と言ったときに演出家が「どんなに小さなファイトシーン(殺陣)でも、殺陣師がいないなら絶対にやらないし、私は殺陣師ではないので、無しです」と宣言していて、本当に分業の文化。どっちが良い、悪いじゃなくて、イギリスでは、俳優も含めて各セクションがそれぞれ「自分の仕事をする」それをまとめあげるのが演出家、なんだなとつくづく思う。しかもめっちゃ平等。(にできるように頑張ってる(人もいる(と信じたい(お願い))))

    で、とにかく、楽しい。なんで映像よりも演劇が好きなんだろうと思うと、稽古があるからかも。アイデアと経験を持ち寄って実験する時間ってなんて豊かなんだろう。プロデューサー視点としては、その段階から将来のお客さんに興味を持ってもらえないかと感じる。絶対これは違う提案や、これだ!って思ったのにやり続けると違う気がするトライとか見たくないですか?

    僕は自分が何を求められているのか分析をして、バランスを把握した上でエキセントリックな提案をすることで俳優としての立ち位置を確保してきた人なので、それこそ「明日カノ」で有栖川るぅを演じたときはテストの一回目から「ありえない」演技プランを提出し、採用してもらった。ヒリヒリするけど、リスクがめちゃくちゃ高いので(相棒みたいな現場ではやらないし)、もうちょっと時間のある稽古場でやれた方が、さらに複雑な提案ができる。

    「あ~、台本を読むときくらいスムーズに英語が喋れるようにならないかな~」、と、「あ~、これでもうちょっと演劇で生活が安定する世界だったらな~」というため息。何十年と向き合ってきた「演技」とまた会う事ができて、戯曲を身体に通して、自分に、舞台に、相手に、客席に届けたり、なんっっっっっっっって素敵な時間なんだろう。好きなバーの店主から「無駄だよ。君は観られるために生まれて来てる人だから~」と言われて、ぞっとした夜を思い出す。血がざわめくような小さな高揚感が、恐ろしい。

    今は学びたいことが多くて、より自由(かつ戦略的に)創作ができそうな演出家を多く名乗るだろうけど、別に俳優であることを辞めなくたって良い。はは、未練とは違うんだよ。未練とは。これは、呪い。

  • BOY PARTS by ELIZA CLARK book review

    BOY PARTS by ELIZA CLARK book review

    It’s such a scary and weird novel. I was suffering from nightmares while reading without drugs and alcohol. First off, this novel might be well-written with its tricky word choices and British cultural sarcasm (e.g. Londoners looking down on Newcastle), but of course, I didn’t understand it 100%, maybe just 34% or 19% as an English Beginner. Still, the story’s range, shifting from a bitchy artist’s ramblings to a nose-candy-fueled night, to pure romantic love from Tesco, to BRITISH PSYCHO, was incredible.

    We should have detached emotionally from a novel like this, but the self-destructive lifestyle kept reminding us of our cringy youth. This intentional attempt to evoke our empathy was skillfully written, as I didn’t realize it until the very end. However, My reaction to the story was like, “Go straight to therapy,” but when someone starts to dislike themselves (even if they say they love themselves), who the hell can care?

    The mentally fragile narrator’s storytelling was very uncomfortable. My feminist spirit tried to feel compassion for her when she got sexually assaulted or when she felt underestimated in the male-dominated art world, but the reality of her violence and the way she hid her paedophilic work (it’s mentioned from the beginning) just broke me. Yes, she’s just another slightly racist mom’s kid, funded by gay men who want to hang photos of young, slim boys or “artistic gore” in their homes. The world is sick. MAKE GREAT BRITAIN AGAIN.

    When emerging artists think about gender, they often try to flip the script on their social position. But if you don’t add anything new, it’s just a mass-produced cliché. Unfortunately, her visual impact was easily absorbed by a bunch of lechs. Does that mean she’s just as bad as Johnny Kitagawa (the notorious producer who exploited young boys) or Abercrombie & Fitch with its exclusionary, problematic marketing? Her art teacher clearly said “You’re not making art here you’re making porn … The world doesn’t need more nasty, voyeuristic photography, does it?” Agreed, but not enough words to stop her.

    I don’t want to read any more books narrated by dull narcissists, but she completely inhabited my world while I read. If she were in front of me, she’d roll her eyes at my accent and I’d probably need subtitles to understand what she was saying.

  • 1万ポンド貯めたから細々と使うよって話

    1万ポンド貯めたから細々と使うよって話

    これまでの人生、ずっと自転車操業をしていて、総残高が増えることは無かった。バイトをしては生活費に消え、俳優としてのギャランティが出たら、観劇費用や自主製作の作品に消え、スマホが壊れては、買い直した。ロンドンに渡るときは、ビザ申請や航空券、今も続く円安が相まって、銀行を覗くのが怖かったけど、生活の基盤となるバイト先や家を見つけてからは、何とか落ち着いた。家は何度か失いましたが…。

    とにもかくにも、普通に働きつつ全然贅沢をしなかったことで、1年で10,000ポンドが貯まった。190万円くらい。ヨーロッパ旅行に一切行っていないし、出来る限り外食はしない。持って帰るのが大変だからと服も買わず、交通費節約のためによく歩く。観劇は一番安い席を買い、幕間のアイスクリームも我慢している。お金を使うことに慣れなければ、憧れるものを変えれば、意外と成立するんだな。と、ある種の実験でもあったけど、全然おススメはしません。ひもじい。

    初めの頃は、週に35時間程度働いていたが、昇給したのもあって、30時間に減らし、先月から20時間に減らした。流石に週20時間では生きていけないので、貯めた1万ポンドを切り崩す所存だ。というのもまあ、2025年の夏にはビザが切れるし、バイトする為ロンドンに来たわけじゃないから、家計簿と睨めっこして、創作と勉強のために勇気を出して得た時間。正直、ちょっと怖い。今後も安定してお金が入ってくる予定は日本にもUKにもないし、右肩上がりの銀行口座を見るのは初めてだった。


    よく、こっちで活動している日系の演劇人とも話す。あわよくば、演劇系の仕事をロンドンでゲットできたらと思ってはいるけれど、ポッと来て、英語もまだ勉強しているような自分が、複数のアクセントを使い分け、言語の奥底にあるニュアンスを理解し、かつ演劇の英才教育を受けてきているアスリートのような人たちと肩を並べるのがどれほど難しいか実感する。

    ただ、東アジア人を探しているオーディションなら審査に残りやすいし、信じられないほど歌がうまかったり、ダンサーやフィジカルシアターの技術、衣装や照明のようなスキルと経験、もしくはそういった大学に行っていれば、話は違うだろう。ただ、グローバルタレンテッドビザというアーティストとして、こちらに残るビザを申請しようとするなら、UK以外での活動実績も必要なので日本でキャリアを積んで来て良かったとも言える。けれどそれは、運というかタイミングというか、特権というか、どこで生まれ育って、どんな環境に身を置くかまで人生をコントロールするのは難しいし、個人の努力でなんとかできる範疇を超えているとも思う。

    キーボードが置いてあるスタジオで、歌っている僕と、俳優のジョシュア二人とも、立って、楽譜を手にしている。


    先日、NOW LOADINGを演劇プロデューサーたちにプレゼンテーションする機会に恵まれた。300作品との熾烈な競争に残れたら、今度は劇場で短いパフォーマンスができる。そこでプロデューサーや劇場とコネクションを作れたら、小さなスタジオでワークショップ公演してみるか。みたいな話になるかもしれない。お客さんを集めて公演を主催する前に、試演して、フィードバックを貰いながら、創作が出来るシステムがあるのは、こちらの演劇業界の気に入っているところ。しかし、英国人にウケる舞台という大きな壁にもすでにぶち当たっている。まあ、現実はいつも想像を超えるので「We’ll see.(さて、どうなるかね)」ですね。

    それに比べると、本を読んだり、演劇を見て学んだり、ブログを書いたり、日々健康に過ごそうとすることって、地味だけど一つ一つ積み上げて、世界が広がってゆく、もしくは感覚が研ぎ澄まされてゆくような感覚があるし、どういう道にたどり着いても、私を形成するものになるだろうから「確固」って感じがする。

    そんなこんなで余裕のある時間を始めてみたら、大学院やWSの情報をきちんと探す時間ができて、受講したくなってきたけど、突然18,000ポンド(360万円くらい)の授業料でーす。ビザ費用と生活費はもちろん別でーす。とか言われるので、1万ポンドでも、切りつめ生活でも、太刀打ちできないのでありました。

  • On the Stage Out of Place

    On the Stage Out of Place

    My working visa is set to expire next August, and the question of whether to apply for a Global Talent Visa is looming large. But I can’t help wondering—will staying here, even as a struggling director, be worth the sacrifice?

    I moved to the UK from Japan in September 2023, and when people ask, “What brings you to London?” my answer is simple: to explore and immerse myself in the British theatre scene. I began my acting career right after high school—attending drama school is a less common path for actors in Japan. Since then, I’ve had standout roles on stage and appeared as a main guest in a TV drama. In 2020, I started reflecting on my career and transitioning into directing -a long- held ambition.

    While creating the musical ‘NOW LOADING‘, I realized I wanted to learn more even if I stopped building my career. I have learned a lot through reading, seeing theatres, taking the course in NEW EARTH and living in London. And I started thinking about staying here.

    This is a self-tape for the NEW EARTH

    MONEY & VISA: To stay in the UK, I have two options: enrol in an MA program for a graduate visa (costing over £18k plus nearly £5k for the visa) or be recognized by Arts Council England (about £6k, but no guarantee of work), of course, while paying living expenses and tax. I can’t help but admire how clever this system is. Perhaps Japan should consider adopting a similar model. But here’s the problem: I don’t have that kind of money. Working 65 hours a week to afford it isn’t feasible either. I want to dedicate my time to research and, just as importantly, stay healthy.

    CAREER: I’ve finally connected with a few organizations and performed my original musical in front of theatre producers, which I’m proud of. But I can’t ignore the significant gap between me and the British in the industry. I strongly believe that language plays a crucial role in the theatre industry—beyond just definitions in a dictionary. However, I only started using English last year, and I face the reality of how much I still struggle with it every day. I can communicate with friends, but it requires extra effort from them to understand me. But who will hire me for paid theatre work? And I also think that East Asians raised in the UK should be given more recognition than I am, as they face a great deal of underestimation and discrimination. I came here by choice – my responsibility.

    I want to immerse myself in British theatre culture. It’s been inspiring, even though I’ve encountered more mediocrity than expected. I love the development process here. In Japan, there’s a preference for “finished works” even in the fringe scene. Long runs and reviews by critics are rare, and musicals there are created quickly and often only run once, like fast fashion. Well then, how can I satisfy the expectations of a British audience, especially when the industry is so steeped in its own national identity? I love Operation Mincemeat but also why does no one point out its nationalism? Is it because it’s a ‘British Musical’? I’m not claiming one system is better than the other—I only wish I could draw from both, depending on what I want to create. I know that’s a lot to expect.


    Oh, London, what are you looking for? Are you only looking for an ASIAN-looking native speaker? Is there even a place where I can scrape a living in theatre? Why wasn’t I selected for the ensemble in My Neighbor Totoro? Why was the commercial in which I was in a lead role cancelled?

    I also fear working in the theatre industry in Japan, where there is little openness to the queer perspectives. When I suggested a queer reading of The Happy Prince by Oscar Wilde, a younger person told me, “That’s not the general interpretation.” But I also recognize that the UK theatre industry has been shaped by the ongoing efforts of many people, so perhaps it would be better for me to find my own path and contribute to those efforts in Japan. Also simply, I’m frightened of earthquakes and abnormal weather too.

  • さよなら、Twitter。

    さよなら、Twitter。

    ここでブログを書き始めてから1年と少し。もともとTwitterが危うくなってきて退散してきたけど、僕の信条に反する方向に舵を切るであろうTwitterに残り続けるのは心地よく無いし、天羽尚吾のブランディングとしてもよろしくない。だから決めました。きちんと。さよなら、Twitter(Xを使った覚えは無いので一生Twitterと呼ぶよ)。

    公式サイト

    今、あなたが読んでいらっしゃるサイトです。いらっしゃい、お茶かコーヒーでも飲む?デカフェもあるよ。
    一番来てもらえて嬉しいかも。ロンドンの暮らしや、演劇について、内向的な考察などの記事を執筆していて、僕自身のびのびと使っています。

    お気に入りの記事
    天羽尚吾のジェンダーについて
    過酷なロンドン部屋探し
    イギリス演劇50本総まとめ

    Instagram


    日常からブログの更新、仕事のお知らせなど、最も更新しています。今は日本語と英語どちらも書くようにしています。アート写真のモデルをしたり、自分の身体性を探ったりも(その想いについての記事:肌に黒線)しているので、たまにセクシー(?)な写真があるかもしれません。

    Bluesky

    実は細々とやってました。どちらかというと、ブログの下書き、ミュージカルオタクの演出家としての考察や、社会的な課題についてなど、今日の今日まで半分裏垢だと思って呟いていたので、運営方針は謎です。

    YouTube

    特にチャンネルとして運用しているというわけでは無く、動画ファイルの置き場所として使っているのですが、3週間に一度くらい、ちゃんと始めようかな~~でも向いてないんだよな~~~。を繰り返しています。チャンネル登録や高評価、再生はいつでも嬉しいです。

    Spotify


    ミュージカル「NOW LOADING」制作中に、俳優・作曲家の海老原恒和とポッドキャストをやっていました。今はお休み期間ですが、いつかまたやるかも。

    RSSフィード

    RSSリーダーを使っている方は、こちらを登録していただければ更新情報が来る…はず…?メーリングリストかLINE公式アカウントを立ち上げようかなとも思っているのですが、またTwitterみたいに移行しなきゃいけなくなったら大変なので保留中。


    と、現在の天羽が発信している情報源はこんな感じです。とりあえず分散させているけど、SNSの時代すら終わりつつある気もしているし、創作や執筆で忙しくなって更新を怠れるようになりたいとも思います。ただ、演劇を続けていくのなら宣伝できる場所は必要だし、いまTwitterでしか繋がれていない人たちとも、どこかでまた。と願っています。このお知らせが届いたなと思う暁に、まずは鍵垢にしようと思います。

    このサイトデザインが野暮ったいのは百も承知なので、どうにかリニューアルしたいのですが(記事の上にあるソーシャルアイコンにある変な丸が一生消えない…)、なかなか時間やお金やセンスが。

    追記2024年12月8日 リニューアルしました!

  • イギリス演劇50本総まとめ

    イギリス演劇50本総まとめ

    配信も含め50のミュージカルや演劇を観ました。基本的に、劇場に楽しみに行くというよりは、インスピレーションを得たり、観客の反応やプロデュースの方向を探るような感覚で通っているので、あまりワクワクしないというか、身もふたもない感想が多いことをお許しください

    MENU

    1 Frozen the Musical ★★★★☆

    ハンスやクリストフとの愛欲より、エルサとアナの愛や、エルサのアイデンティに焦点が当たっているように感じて、クィアな演出に感動。

    2 The Burnt City by Punchdrunk ★★☆☆☆

    前回ロンドンに来たときに衝撃を受けたイマーシブ劇団Punchdrunkの新作だったが、大味になり、観客の楽しみ方が偏り始めてきていること、俳優が観客に絡む演出など、苦手だった。

    3 Hamilton ★★★☆☆

    正直物語は、ホモソーシャルだし、決闘はするな、都合よく女性を描くな。なんだけど、パフォーマンスが凄すぎて(しかもロタリーで最前列が当たって)前半40分くらいずっと泣いてた。You’ll be backでも泣いてたので、キングジョージに怪訝な目をされるファンサ貰った。

    4 Sunset Boulevard ★★★★★

    Jamie Lloydのカメラを大胆に使ったモダンな演出。「この作品って既にオールドスクールだし、ハリウッドの資本主義ってねぇ」を逆手にとって、老いとかエゴの輪郭をビシッと描いていて最高でした。

    5 My Neighbor Totoro ★★☆☆☆

    家族で観れる新作演劇があまり成功していなかった中で、多くのアジア人キャストを集め、組織的な人種差別から立ち上がろうとするバービカンが創った意義は大きい(が、しかし…)。プロダクションとして評価をするが、そもそもとなりのトトロを演劇にする際にセリフが必要なのかとか、芝居の流れとムーブメントの断絶、突然の歌唱シーンなど、美しくなかった。

    6 Crazy for you ★★☆☆☆

    1992年のブロードウェイミュージカルで、コメディの手数が多いし、パフォーマンスは洗練されていたが、女性がモノとして消費されている感が凄くて、92年ってこんな感じだったのかと驚いた。「踊りがあれば幸せ」ではないというか、踊れる環境自体、どれだけ恵まれてるかみたいな批判的視点が欲しい。

    7 DEAR ENGLAND ★★★☆☆

    スラングや、アクセントが分かり切らないことも多く結構悔しかった。テッドラッソを観た後だと既視感を覚えてしまうが、会社帰りに同僚と来るような新規層も獲得したらしく、素直にすごいと思った。サッカーの演出は、2.5次元でもっと高度な演出を観ている。

    8 Show Stopper ★★★☆☆

    即興のミュージカルショー、休演日の月曜日にマチルダの劇場を借りて上演されている二毛作が面白い。ミュージカルの教育やcommon senceがあれば、こういうことが可能なのかと爆笑したし、なんか近しいことはいつもやっている気がする。しかし、パフォーマンスとして成立している実力とシステムが凄い。笑い転げた。

    9 Pacific Overture ★★☆☆☆

    太平洋序曲は、高校生の頃に大好きなミュージカルだったが、今はこれをどうやって観れば良いのか、兎に角、植民地支配への批判が足らず、目新しさも無く、ステレオタイプを助長する、多くの課題を残すミュージカルだった。しかし、どうやったら演出できるのかと言われたら、新作ミュージカルにしちゃだめですか。と答えたい。

    10 Cold War ★★★☆☆

    映画が原作の舞台。ステージングがスムーズで美しかったが、映画の印象を超えない。音楽も映画のほうが多様だった。この舞台の上演がいつ決まったのかによるが、イスラエルやロシアによる戦争がすぐ隣で起こっている中で、演劇の意義がぼやけた。

    11 Cabaret at the Kit Kat Club ★★★★★

    唸らされた新演出のキャバレー。ブロードウェイにトランスファーもしましたが、物語と歴史、その新解釈と、衣装の美しさ、キャストの個性、劇場に入った瞬間に始まるイマーシブな経験から、照明までが複雑に絡み合った総合演出が見事。友人が「あんなにクィアだった人たちが社会主義に飲み込まれる。社会主義側からはある種のハッピーエンド」と言っていて、それを目の前で体感させる威力が半端ない。

    12 Six The Musical ★★★★☆

    キャストレコーディングを何百回も聴いているので、ライブに行く位の感覚でしたが、会場全体で「We’re SIX!」となれる時代・場所に生まれて良かったと思うし、じゃあその次の為に協力して戦わないとなと、奮い立たされた。日本版SIX行きたい。自分で訳してた歌詞について

    13 Guys & Dolls ★★★★☆

    観客が俳優と同じ場所に立つことが出来るイマーシブシアターとして作られていて、中央にあるセリによって舞台がどんどん変化します。僕はお金払って舞台に立ちたくないので席に座って観ましたが、Daniel Mays演じるネイサンの派手じゃないのに機敏なムーブメントがセクシーで、スカイがゲイと踊っているところをサラが嫉妬するなどの丁寧なアレンジが相まって完成度が高かった。

    14 The Faggots and Their Friends ★★★★☆

    カルト的な詩と物語から生まれたコンサートのようなショーのような演劇のような時間。この抽象的な作品を満杯の観客で観られた幸せ。

    15 WICKED ★★★☆☆

    感想はブログに

    16 BEFORE AFTER ★★☆☆☆

    日本で何度も上演され、今回が初めてのステージでの上演となった二人ミュージカル。美しいメロディーがたくさんあったが、単なるラブストーリーにあまり興味は無いし、演出やアレンジも冴えず、何を意図して上演したのか分からなかった。

    17 Everybody’s Talking About Jamie ★★☆☆☆

    ‘And You Don’t Even Know it‘なんて、擦り切れるほど聴いていたので楽しみにしていたのだけど、ほんとに過去のミュージカルに触れて育った人が作った作品か?と思うくらい、映像演出や、曲の導入、そしてジェイミーが学園内で権力を手にして人を傷つけるために使ってしまうストーリーが残念だった。ディーンがかわいそうすぎる。

    18 Operation Mincemeat ★★★★★

    出会ってしまった。フリンジから駆け上がって、オリヴィエ賞を受賞し、今度はブロードウェイに漕ぎ出すブリリアントな作品。正直、ナショナリズムや行ってきた植民地支配への視点が欠けていて、顔をしかめるところもあるのだが、5人の俳優が性別や年齢を超えて演じる創意工夫のある演出や、巧妙な音楽、一番「おもしろい」作品だった。

    19 INK ★★★☆☆

    パパイオアヌーの新作だったが、前作のほうが複雑で好み。

    20 King and I ★☆☆☆☆

    ステレオタイプなアジアの描き方や、植民地支配への批判のなさ、何故この作品が演出を変えずに上演されているのか、しっかりとダメな作品だった。Blueskyでの感想

    21 Shrek The Musical ★★★★☆

    ディズニー映画のミュージカルを、よく吸収した上で、アレンジを効かせた良作アダプション。シュレックのソロ曲終わりに観客が拍手したのに「ケッ」ってはけたところがかっこよかった。

    22 MJ the Musical ★★☆☆☆

    音響は最高で、パフォーマンスは上手だったけど、マイケルジャクソンの新しい側面を描いていたわけでもなく、権力を持った状態でパワハラ気質っぽいところなど、今この人をショウアップさせて、何がしたいのか。ストーリーが凡庸だった。

    23 Standing at the Sky’s Edge ★★★★☆

    60年の時を交差させながら、イギリスの郊外にある団地に住む人々を描いたミュージカル。ポップで詩的なナンバーと、繊細でパーソナルな話が好みだった。でも悲しさの中心は殺人事件にしないほうが良いと思う。

    24 The Seagull ★★★★☆

    サンセット大通りのジェイミーロイドによるかもめ。B級感を楽しみつつ、テーマ設定が巧妙。

    25 Don’t. Make. Tea. ★★★★★

    眼咽頭型筋ジストロフィー (OPMD)で足が不自由になり、視力の低下したクレアの下へ、助成金を申請できるかを審査する人が来る。ジョークを言えるくらいなら健康に問題ないはずだと、助成の基準を上回ってしまい、フルタイムジョブを紹介すると言われ、松葉杖で職員を殺してしまう。BSL(イギリスの手話)と俳優の動きを説明する音声、字幕が演劇に組み込まれていて、素晴らしい体験だった。ことあるごとにこの芝居を語っている。

    26 Operation Mincemeat [2nd]★★★★☆

    初めての2回目の観劇だよ。イギリスで。新キャストで3回目も観たけど、えぐみが減ってしまった。ハーモニーは綺麗。

    27 Two Strangers (Carry a Cake Across New York) the Musical ★★★☆☆

    二人芝居のミュージカルで、大きなストーリー展開は無いのにキャラクターの描写がユニークで引き込まれる。

    28 MOULIN ROUGE THE MUSICAL ★★★☆☆

    友達と観にいったら、誕生日祝いにワインを開けてくれて初めてミドルクラスのように芝居を観ましたが、大正解。これはワイン片手に笑って盛り上がって観る、くだらなくて面白いミュージカル。クリスチャンの歌が上手すぎて、君が歌姫。Blueskyの感想

    29 Sister Act The Musical ★★★☆☆

    キャストの歌唱力のバランスが断トツで、ダンスがしっちゃかめっちゃかでも満足度高かった。

    30 HEX ★★★☆☆

    母親のリアルな悩みがおとぎ話に組み込まれているのは良かったが、棘が無い。

    31 HADES TOWN ★★☆☆☆

    すごい楽しみにしていたんだけど、ストーリーがつまらなさ過ぎて、粗ばかり気になった。オルフェウスが中音域が綺麗な人で、彼が作曲したという設定の高音域メロディーとマッチしてなくて、音楽家の道諦めたほうが良いよ…となった。せめて、主人公カップルをレズビアンにするところから出直しておいで。

    32 Splited Away ★★★☆☆

    目を見張る美しいシーンがたくさんあるので、わざわざアニメを再現しなくても良いのにと思った。アンサンブルワークや舞台セットが美しく、バランスが良かった。でもたぶんもっと笑えるシーンが無いとBritish観客は満足しないと思う。

    33 Les Misérables ★★★☆☆

    レミゼを初めて観た。新演出(とはいえ10年くらい経つんだろうけど)っぽい1幕終わりの振り付けとか、ジャベールの浮遊には唐突と思ったけど、死んだ同志たちが蝋燭消すのはカッコよかった。進撃の巨人ミュでもやってほしい。それにしても白人男性が書いた女性像だな…。今や名作というほどじゃない。

    34 Viola’s room ★★☆☆☆

    イマーシブ劇団Punchdrunkの新作は、ヘッドホンを装着し、セットの中を歩いてゆくプロダクションだったが、アトラクションのQラインみたいな感じで、人の息吹が感じられず演劇とは感じられなかった。新しい手法を実験したのは面白いけど、演劇の歴史を変えたような劇団もこんなに分かりやすく迷走する事実のほうが面白い。これなら美術館でオーディオコメンタリーを聞いていたい。

    35 Marie curie ★★★★☆

    韓国で作られたアダプション。非常にバランスが良かった。韓国がイギリスの伝記ミュージカルを創って持ってくるってすごい切込みで、私はとても好き。Blueskyの感想

    36 The little big things ★★★☆☆

    disableになった自分は自分自身を受け入れてて、ableだった自分が受け入れられないという構成が、良く練られていたミュージカル。感動するし、周りのサポートが強く、ポジティブな気持ちになれる。ただ良く出来ているからこそ、白人の割と裕福な中流家庭ありきな人生に、疎外感も覚える。

    37 Next to Normal ★★★★☆

    双極性障害に苦しめられる女性とその周囲を描いた作品で、その象徴として登場する息子の幻影が恐ろしくてグロテスクで、心を抉られた。2幕の怒涛のリプリーズや、ラストの現実的な終着点含め、素晴らしかった。キャストのバランスも良く、映像収録されていたので、配信でも見れないかなと期待。

    38 Harry Potter and the Cursed Child Act 1 ★★☆☆☆
    39 Harry Potter and the Cursed Child Act 2 ★☆☆☆☆

    あれだけトランス差別を繰り返している著者が青年同士の愛を描くって、どうしようもないなと思いながら、長い鑑賞に耐えた。色んな特殊効果はあるものの、それらが日常なのがハリポタの面白いところで、演劇鑑賞としての快感にはつながらない。デスイーターと、ケンタウロスのみ、美しかった。

    40 Kathy and Stella Solve a Murder! ★★★★☆

    殺人事件オタクの2人がポッドキャストを始めたら、本当の殺人事件に巻き込まれて…?!というヘンテコでミニマムな世界で、アンサンブルワークやマイノリティへのコミュニティ感が温かかった。「犯人はあいつだ」以降が全く盛り上がらず、ミステリーの難しさも感じる。

    41 Instant luv noodle ♥♥♥♥♥

    友達の宮野つくりさんが書いた作品で、ドタバタコメディと、心情に迫るギャップが愛おしい作品。

    42 Slave Play ★★★☆☆

    アメリカの初演では上演中止署名運動が起きるほどの問題作。しかし、今、ロンドンで観るとパンチが薄れてしまっている。Get Outが上映された翌年にアメリカでこれを見ていたらもっと印象が違うのは分かる。社会のありようは急速に変わっている。

    43 Why am I so single? ★★★☆☆

    SIXのクリエイター陣による新作が、まさか面白くないなんて思いもしなかった。パジャマパーティーをのぞき見しているような作品で、パフォーマンスは圧巻、曲も良い。だけど、大きい劇場で観るミュージカルとしての満足度が低く、ストーリーの吸引力が弱かった。クィアの中でも一部の人しか巻き込めていないような気がする。

    44 Kiss me kate ★★★★☆

    流石に古い作品なので、展開はゆるく退屈なシーンもあるが、回転式の舞台と元の脚本にあるミソジニーを皮肉り、メインではないものの圧巻のダンスシーンで同性同士のペアダンスがあったり、画期的ではないが良質なリバイバル。

    45 Mean Girls ★★★★☆

    学校の序列に参加しないクィアがクールな語り手となって、誰がMeanなのかを突き止めるのではなく、構造を解体することに着目しているのも良かった。Caseyの振り付けは、音楽との一体感を生むでも、新しい解釈を与えるでもなく、終始ごちゃごちゃしてて酷かった。(去年トニー賞獲ってましたけど)

    46 One Small Step ★☆☆☆☆

    俳優の緊張感のある芝居と、セットデザインは良かったが、意図の汲み取れない演出、退屈なのに意義もない物語が残念だった。日本語の脚本で観たら異なるかもしれないが、女性が子供を産む・産まないという話に、何故職場が絡んでくるのかはイギリスでは理解されないだろうし、日本だとしてもそれを問題にすべきで、夫婦喧嘩として見せるものではないのではないか。

    47 LOVE BEYOND ★★★★☆

    この芝居を観るためだけに飛行機に乗り、スコットランドのGlasgowへ。手話使用者で認知症になった男を描く。パントマイムや鏡を使った舞台でしか味わえない演出が素晴らしくて、緊張感、慈しみ、エキサイトメントのバランスが上品、ストーリー自体はややオールドスクール。そして、この劇団がKAATと共同制作する『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』が11月に神奈川で上演。イギリスで観るためにはもう一度グラスゴーに行かなくちゃいけないのか…。

    48 The Lefman Trirogy ★★★★☆

    今更私が語らなくても…上の方の席で観ると、舞台セットの天井によって何も見えない時間があります。

    49 The Curious Case Of Benjamin Button ★★★☆☆

    映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」と同じ原作をミュージカルにした作品。出演者全員が演奏家でもあり、臨場感のある音楽経験が楽しい。このミュージカルがBESTになる人もいるだろうが、個人的には佳作の域を超えない。この設定ならもっと面白い演出や物語の展開があるはず。

    50 Macbeth ★★★☆☆

    観客はヘッドホンを付けて、バイノーラルサウンドを使った演出を目撃するマクベス。魔女が耳元にいるような感覚、策謀するささやき声が、映画と演劇の中間のような緊張感を生む。これまで、シェイクスピアは英国アクセントでないと。と考えていた節があったが、マクベス夫人を演じた俳優のCush Jumboによるナイジェリアアクセントもまた素晴らしく、戯曲読解や言葉の意味の知識は必要だろうが、どんなアクセントでも魅力的になりうると確信。


    UKの演劇界を知れば知るほど、自分のスタンスも変わってくるし、何より良かったのは別にロンドンの舞台だからって全部面白いわけじゃないというのが確信できたこと。NTliveを観ていたときは、もっと崇高なものだという心構えの上で観ていたかもしれないし、なんならただ戯曲が面白い(字幕を読むだけで楽しい)だけだったものもある。演劇やオペラをもっと観劇したいなと思いつつ、こんな身もふたもない批評に付き合ってくれる友達はいつでも探しています。もし、もっと詳しく感想を聞きたい作品などありましたら、お申し付けください。

  • 1年経って

    1年経って

    どれくらいロンドンに居るのと聞かれ ‘just over a year’ と答えるたびに、その割には目立った成果無くない?とか、英語下手だなって思われたらどうしよう。なんて脳裏によぎりつつ、まあ私は私の時間を生きているので…と心を落ち着かせています。1年前に渡英前に不安に感じていたことを記していたので、振り返りつつ答え合わせなんぞしようと思います。

    東京で一緒に暮らしていた猫のうらと離れているのは、やっぱりきつくて一時帰国の時は再開に涙したし、ご飯あげる時の遊びを覚えててくれたのには泣いた、食意地が果てしないと言えばそれまでだけど。彼とはフィジカルな関係を築いているので、ビデオ通話などは成立しないし。たまにクッションを抱いて寝てます。でも、引っ越しが多かったこともあって、無理に連れてこなくて良かったなとは思っています。猫への愛で記事が終わってしまいそうだから、次、次。

    不安なことは色々あったようだけど、今見返すと「慣れた」「趣向が変わった」ものが殆ど。そもそもあんまり物を買ったりレストランで食事をしようと思わないし、こっちのバイトをしているから、物価は高いなと思いつつ、なんとかなっている。移民としての、非ネイティブとしての生活はそりゃ大変だけど、それは自分の選択だし、その大変さこそが大きな経験だよなと感じています。

    ランキングに無くて、てこずったのは家探し。生活の拠点が揺らぐのは相当なストレスだし、イギリスはテナントの権利が弱いので難易度が高い。ただこれは、日本において、海外から来た人や、会社勤めをしていない人、同性カップルが賃貸の審査に通りづらいという事実も噛み締めておきたい。

    仕事を獲得しやすいのは日本だと思う。それはありがたいことに日本で色々活動を積めたから、そしてそれを評価してくれる環境がある特権でもある。例えば演劇団体の事務や、照明家のアシスタントとか、俳優や創作活動として演劇に関わり続けながら手に職を。というのは、こちらの俳優のロールモデルだし、羨ましいんだけど、確固たる経験もなければ、言語力も無いので、なかなか厳しそうでもある。というか、まず応募する勇気がちょっとでない。いや、そろそろ応募してみればいいのか。


    そして聞かれるのは、この後、ロンドンに残りたいか東京に帰りたいか。現実的な指標で言えば、食べていけるだけの仕事があって、創作し続けられる国に住みたいけど、それがどちらなのかは分からない。確かに日本は政府による文化支出額がイギリスや韓国と比べると低いし、ミュージカルを育てるシステムがあるかと言われたら難しいなと思うけど、イギリスで助成金を得るのも、ユーモアのセンスを飛び越えて創作するのももちろん難しい。

    安い席を選べば気軽に演劇に行けることや、ドラフトでもとりあえず発表する機会があることには、助かってる。でも、実は日本で創作する機会にお誘いいただいていたり、これを日本で創りたいなーと思っている(ただ思っている)作品もあったりするので、ロンドンで学んだことを活かして帰るのも楽しみ。なので超半々です。どっちも好きで、どっちも難しい。できたらどっちも。でもそれがVISA的に難しいのも分かってる。

    もし日本に帰るとしたら、多少洒落臭くても、ロンドン帰りのブランドを掲げて、「あいつ変わってんな…でもイギリス帰りだからしかたないか。まあ悪い奴じゃないし」って思ってもらう作戦を練っています。なんかその、頑張って日本社会に馴染もうとしたりもしたんですが、それより分かりやすく社会からちょっと浮き出ておくことによって、余計なことはスルーしてもらい、仕事っぷりとかにフォーカスしてもらえたらなって。

    こうやって思い返すと、随分地に足がついたなと思う。落ち込むことも苛つくこともあるけど、なるようにしかならないのを理解できたし、こっちでできた友達とのおしゃべりや、日本に住む友達とのビデオ通話にもたくさん助けられている。東京に帰ってもまたシェアハウスしたいな。そんな気持ちで10℃の街に繰り出します。

  • 帰ってきた!過酷なロンドン部屋探し2024

    帰ってきた!過酷なロンドン部屋探し2024

    あれから、引っ越しして、引っ越しして、引っ越ししました。最終的には強運に恵まれてしまったので、あまり参考にはならないかもしれませんが、ほんっっとに、大変だった。

    7人家族との生活は賑やかで良い人たちだったのですが、家族同士は英語ではない母国語で話しますし、どうしても疎外感を感じることも多かったので、ゆったりとmixbで物件を探し、ベッドシットと呼ばれる小さなキッチン付きで、バスルームとシャワーのみ共同の日本人フラットに引っ越しました。

    日本人フラット

    この窓(道路はうるさい)に座って本を読んだり、ぼーっとしたりするのが大好きでした。

    電気代はめちゃくちゃ高いし、洗濯機が無かったのでコインランドリーに行ったりと、難は多かったのですが、自分のペースで生活ができるので気にいっていました。が、イギリスあるある「突然大家に追い出される」が僕のもとにも。周りでも何十件と起きているので、もうこれは法律の所為ですが、「リタイアするの」とか「家を売ることにした!」と、突然言いだし、テナント(借主)は血眼で次のお家を探すことが多々あります。仮ぐらしであることを忘れてはならないのがこの国。でも日本で俳優としてフリーランスで活動しているときも、審査に通るのが難しかった。

    先日一時帰国をしたのですが、その前日に大家に一応長期で家を空けることを連絡したら、一カ月後までに出て行ってくれと言われました。え、ここから2週間日本に帰って、その後2週間演劇のWS+本番があるんですけど…と、いっても梨のつぶて。突如無くなる家に動揺するも、いま悩んでも仕方ないと、とりあえず日本とWSを満喫し、家が見つかるまで、知り合いの家に居候させてもらうことに。

    UKの全荷物がこちら。一時帰国で日本食を買いまくったのでそれを運ぶのが一番大変でした

    フラット探し2024年事情

    さてさて、Spare Roomで探し始めたのですが、去年と比較しても、部屋が少ない、そして£100くらい家賃が上がっている。60件ほどメールを送り、10件ほど内見に行くも、徒歩20分圏内には森しかない、大家との二人暮らし(週末には大家の家族が集まってご飯を食べる)、写真と違ってど汚い、なんか雰囲気がイヤ!と、できればこれ以上引っ越ししたくないし、かなりどんよりとした日々でした。「本来£1,100だけど、君が友達以上の関係になってくれるなら£800に値下げをしてあげるよ」という連絡も来たりして、お前のこと知らんし、値下げしても別に普通の家賃じゃねえかよ!みたいなブちぎれ案件もありました。

    新しく利用したのは、Openrentというエージェント管理物件が主に掲載されているサイト(返信率良かったです)と、イケてる友達に教えてもらったFriends of Friendsというインスタグラムアカウント。信用できるサービスではないですが、家主の趣味や人柄がInstagramの投稿の雰囲気からも分かるので、割と利用している人が多いそう。大家側も、知らない人に貸すには勇気がいるので、友達の友達の紹介とかは安心みたいです。僕もずっと「家探してます~」と周りに言い続けたので、みんなが心配と耳寄り情報を集めてくれました。これはやっぱり1年間ロンドンで過ごしたからこそできることだなと思ったり。

    品川と呼んでいるCanary Wharf近くの物件もいったけど、なんか人工的過ぎる。という人の家に居候している奴とは思えない理由でピンと来なかった。

    なにが譲れない条件か

    気分を変えようと、美容室に髪を切りに行ったら、いつもと違う美容師さんにお願いすることに。家探しを愚痴っていたら、何が譲れない条件か。という話題になり、改めて考え直す。

    ・近くにカフェがあっても自分でコーヒーを淹れることが分かったので、スーパーがあればいい
    ・セルフテープを撮るから、広めの壁があるところがいい
    ・お休みに引きこもってブログ書いてたり勉強したりしてても気にしない家
    ・£700くらいで探していただけど、良いお家なら£800、それでも見つからなければ£900までは上げる決意をした
    ・どうしても合わなかったら引っ越したいから、契約期間が短いところがいい

    1年で積み重ねた住宅経験により、どんどん具体的かつ複雑になってるなと話していたら、「そういえば、うち一部屋余ってるんですけど、見に来てみます?」と聞かれ、次の日に内見に行くことに。

    えっ。

    まさかそんなことがあると思っていなかったので、セルフテープ撮るなんてうるさそうな条件も言っちゃったのに。ゲストルームとして一部屋あったけど、人を泊めることも多くないから、誰かに貸そうか。でも、どうしようかな~と考えていたところだったそうです。

    ライティングビューローのあるお部屋は心地よく、ガーデンが広く温室で野菜を育てていて、おばあちゃん犬が居て、隣の猫がよく遊びに来る、そしてなんと、これはロンドン在住の人にだけ使えるマウントなんですが……

    ソフターという水道水を軟水にする機械を導入していて、シャワーから飲み水まで、全部軟水なんです。つまり、ライムスケール(水垢)に悩まされないし、肌には優しいし、お腹にも優しいし、出汁が美味しく出るという、なんともまあ幸せな偶然。先日の一時帰国でも、如何に軟水が身体に合っているかを実感したので、日々感謝しながら生きています。

    これまでも色々あったように、これからもやっぱりこの家を売ることになったり、大喧嘩したり、なにがあるかは分からないのですが、まずはこの仮ぐらしを楽しみます。

    我が物顔で隣家から来るシシさん。
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  • Why Am I So Single? review: why am I so exception.

    Why Am I So Single? review: why am I so exception.

    Dazzling performance in a safe pyjama party. The show is billed as the most relatable, but for sure, I found myself as an exception.

    One of the reasons I fled Japan was to see more QUEER musicals, and many theatre productions have amused me. The revival of Kiss Me, Kate includes an energetic same-sex dance that made me Too Darn Hot. Londoners and New Yorkers may be used to these elements but still felt refreshing to me. So I was thrilled to see this musical but unfortunately, I felt out of place, like walking into a club party alone and trying to sip a half pint at the corner of the wall.

    I’ve seen great new musicals with catchy music and a fresh approach to storytelling, such as Operation Mincemeat and Kathy And Stella Solve A Murder. But, this musical stands out for its even more magnificent dance scenes, including tap and cabaret-style jazz, even when they’re just chatting in the tiny flat. The trailer for this show is sure to be gorgeous and stand out from other West End shows. I was impressed by the ensemble cast—each actor was skilled and charismatic, making it easy to remember their faces and individual talents. I admire how they’ve pooled their creativity and expression into this musical, and I hope they’re enjoying performing as much as we enjoy watching.

    We can exist together with the lovely characters in the fourth-wall-breaking moment, and it affects the audience to become this safe queer and ally space. I thought it would be fascinating if they had a dress-down night as opposed to a dress-up.

    I (or should I say we?) have tried to find ‘Over the Rainbow’ in the many plays, musicals and films—sometimes even heterosexual love or alien depictions have been interpreted in a queer way. Eventually, I reach two lonely friends who are fighting with a bee (literally they have a song just about a bee and it was hilarious) and don’t settle for the typical magical queer or a tragic dying gay. Which is amazing but also I couldn’t find what they expected us to take home, and hand over to the next generation.

    I really enjoyed this show and may go again but it also made me reflect on how to create next queer production, if I consider a broader spectrum of minority communities. I believe the only way to represent minorities isn’t to leave others out. I can’t wait to read other reviews and listen to the cast recording soon.

    ★★★

    Why Am I So Single? is now playing at the Garrick Theatre Until 13 Feb.

  • どんな異人として住み着くか

    どんな異人として住み着くか

    「一時帰国」という経験がはじめてだった。

    もし予定通り来年の8月に日本に戻ってくるのなら、これが人生で最後の一時帰国になるかもしれない。そんなドキドキを詰め込んで日本に来たら、ロックが掛かっていたSuica、増えた〇〇ペイ、注意書きの張り紙。実は複雑な仕組みと生きていたことを思い出す。

    ロンドンで聞こえる日本語は、誰かが聞いているという前提じゃない会話だったりするので(自分も気を付けよう)、聞こえないふりをしているのだけど、東京では多くの人が日本語で話すから、すこしたじろぐ。それにしても電車内が静か。

    広告にアジア人が多いことを新鮮に、目に見えるクィアや障害者の起用は少ないと感じた。撮影現場で何を求められているのかが瞬時に理解出来て自信を持てたし、ビデオ通話でしか話していなかった友人たちと実際に会うと、一緒に移動をしたり、他者が隣に居たり、同じ匂いを嗅いだりできることが尊い。そして日本語なら、もっと幅広い選択肢の中から話すことができる。と実感。

    楽しかった、美味しかった、便利だった。でもほんの少し居心地が悪かった。じゃあ日本から出てけやって簡単に追い出さないでね。ロンドンだって居心地が最高なわけじゃあない。

    13,000円もスーパーで使った。一番の豪遊かもしれない。シェイクスピアは電子が出てなくて取り寄せた本。

    東京は、野菜の価格が結構高い、それと比べてインスタント食品やスナック菓子は安い。スーパーやコンビニでの丁寧な接客は、人間同士というよりは、スタッフ・客という線引きがしっかりあって、あ、商品買う時に小話とかしないんだ(しなくていいんだ)と思った。もちろんロンドンでも全然喋らない時もあるし、南のBrightonに行ったときは更にフレンドリーで、ロンドンの人って冷た!って思ったりもしたからいろいろだけど。

    逗子で現実逃避行with海老原恒和

    前まで居場所だと思っていた場所が、あれ、そうでもないなとなったり、逆もしかり。日本に帰ってきたらどんな場所に住もうか思いを巡らせた。友達と行った逗子がとても気持ちよくて、那須や横浜から通っている友人もいたなと思い出した。交通の便の良さは、長めに寝たい僕の重要条件だけど、ちょっと街から外れて、でもファミリー層過ぎないところ。みたいな場所を見つけたい。


    ロンドンは、とにかく家賃や授業料が高いし、移民の立場がいつどうなるかは分からないし、やりたい仕事に就くのは難しいし、いろいろ雑だし、どうやっても「英語の下手なイーストアジア人」が僕の名詞になるんだけど、その異星人感は、今の僕には悪くない。ふとしたところで、移民たちと繋がりを感じたり、クィアなコミュニティが力強かったり、色んな面で僕をサポートしようと手を貸してくれる人たちもいる。

    日本では、これからも浮き続けるだろうけど、ひとり分の居場所は手に入りそう、とにかく国が文化や芸術を大事にしないなと思うけど、違う仕組みで操業され続けている。やる気と気合いな風潮からは一歩引きたくなるけど、僕の経歴を評価してくれたり、ロンドンに行く僕を励ましてくれたり、創作や出演のオファーをくれるような人たちもいる。

    どんな場所で生きるかは、経済や社会、国際情勢によって変わるし、おおよそ自由じゃないんだけど、どんな場所で、どんな異人として生きてゆくかが、人生のひとつの指標となりそうだなと考えながら、帰りの飛行機でSaltburnを観て、流石にこんな地球外生命体みたいなやつにはならんぞ。と決心。

  • ロンドン演劇修行:New Earth Academy

    ロンドン演劇修行:New Earth Academy

    無料で受講できる演技WSに選抜され、ショーケースに出演しました。New Earthは、UK在住の東・東南アジアの舞台人たちを支え、活動を発展させることを目的とし、My Neighbor TotoroのAssociate Directorを務めたAilin Conantが新しい芸術監督になるなど、注目を集める団体です。

    演劇人はもちろん、アジア人表象の一つの形としても、色んな方に興味を持っていただけたらと、WSの様子を紹介します。

    ワークショップの概要

    僕が受けたのは「Performers Academy Plus London」というコースで、他にも、照明や舞台監督などのクリエイティブ向けの「Off Stage Academy Plus」、脚本家向けの「Writers Academy Plus」などのコースがあります。

    まずセルフテープを提出する必要があり、今年は食に関する一人芝居が課題でした。Veganの友達ができたときに、あれ、海藻ってOKだったか、と調べたことを思い出し、短いシーンを作りました。

    実際のセルフテープ(日本語字幕もあります)

    パフォーマー向けのコースは、一週間のAcademyと、二週間のPlusがあり、前者は経験に関係なく誰でも参加でき、後者は演劇学校卒業後や、これからキャリアを伸ばしていきたい人向けのコースとされています。Plusの場合は、セルフテープ専攻の後にWSオーディションがあり、そこでも選出される必要があります。

    WSオーディションは、自己紹介やムーブメントワーク(空間が均等になるように歩き周ったり、ペアになって押し引きするような馴染みのあるもの)と事前に渡された戯曲を使ってのシーンワークがあり、もっといろんなトライがしたいなと思える気持ちの良いWSでした。

    ‘familiarize yourself with the material(戯曲に慣れておいてください)’とメールに書いてあって、「でも別に暗記はしなくていいってことだよね…?」みたいな会話を始まる前にしました。何度か読みつつ、分からない意味とかは調べて、手持ち台本でのアクティングに支障がない程度に。という雰囲気でしたが、場所によって違うんだろうな。

    スケジュールと内容

    9 – 10 AM:Warm-up

    ムーブメントのAmi Nagano(Photos: Zhiyue Hu)

    今日の気分をムーブメントで表わしたり、呼吸ベースのストレッチなど

    10 – 11 AM:Actor’s Movement

    身体の構造から発想を得て動いたり、ペアでのムーブメントなど。魅せるためのものというよりは、身体感覚と表現を繋げるようなインプロのワークが多め。Laban Effortの「重い・軽い(heavy-light)」「突然・継続(sudden-sustain)」「意図的・非意図的(direct-indirect)」を用いた動きの発掘。

    11 – 12 AM:Voice

    戯曲を読むときの発声法。というよりは、いかにリラックスして声を出すか、どうやってウォーミングアップをするか、身体と声を繋げる練習やシアターゲームなど。

    ボトルにお水を入れて喉に負担を掛けずにストローでボコボコするウォームアップがお気に入りに。

    これは進研ゼミでやったやつ!って再確認だけど、絶対的な演出家がいるというよりはクリエイティブチームも分業して、自分の仕事じゃないところには手を出さないという基礎があるのは、やはり日本と異なる。

    12 – 1 PM:Lunch Time Talk

    インティマシーと俳優の安全についての講義(Photos: Zhiyue Hu)

    業界の方や俳優として活動しながらも創作活動もしている人たちなどによる講義。「俳優一本で活動する」という目標すらあまり聞かないこともあって、セカンドキャリアについて語る方が多かった。

    自己紹介の時に自分の代名詞を言うのが当たり前になったように、インティマシーコーディネーターによる講義以降、ペアワークをするときに「ここはYES、ここはNO」と言い合う習慣が確立されて、安心だし便利だなと感じた。

    1 – 2 PM:Lunch Break

    そろそろお気づきかもしれないが、とにかく持っている服が少ない。

    よくテラスに集まってランチをしてました。WSについての詳細メールに、NEW EARTHがサステイナビリティを如何に重要視しているかの記載があって、水筒やランチの持参や、できる限りリユースできる素材の利用が推奨されていたことが印象的。そして同意。

    2 – 3 PM:Acting and Attention

    Photos: Zhiyue Hu

    今回のテーマの一つが「アンサンブルワーク」だったので、演技と言えど身体表現ベース。自分の意識や重心を身体のどのパーツに置くかによって、歩き方や感情が変化することを捉えようとしたり、ペアの相手による動きを真似して覚えて、ペアが舞台上から消えても真似し続けるワークなど。

    普段かかとから足をついている歩き方を、つま先からつく歩き方に変えるだけで、身体からパーソナリティが変化したりするので、普段の演技にも取り入れたいなと思いつつ、パフォーマンス用の美しい型もあるから、実際の現場では忘れがち。逆に演出家の指示として面白いのかも。

    3 – 5 PM:Acting and Text

    後述のムーブと台詞のワーク Photos: Zhiyue Hu

    ジャック・ルコックのSEVEN TENSION(最小限のエネルギー~興味津々~爆発的~硬直)を用いた即興や、Statusというそれぞれに階級が振り分けられてのシーン作りなど。

    戯曲の途中から即興に移り、もう一度戯曲に戻ってくるというワークがあり、英語で即興なんてできるのかと恐る恐る試してみたけど、出てくる言葉がどんなにシンプルだったとしても、間や言い方、表情や身体表現、相手との関係性などで、いくらでも密度の濃いもの出来るんだと実感。とはいえ、アクセントなどによってバックグラウンドやカルチャーを語るのも特に英語圏では大事なスキルなので、課題は山積み。

    ペアでムーブメントを作る課題があり、完成したら、「この二人用の台詞を、ムーブメントをつづけながら言ってください」という指示があって、これまでの試みとは全く異なるシーンが出来上がった。その後もそれを応用して、コンタクト(身体の接触)があったムーブを、距離を置いて行うことによって、空虚な感覚を生み出すなど、コンテンポラリーではあるが、観客の想像力が広がって感覚的に何かを掴めるようなシーンに。創作の過程含めて面白い。みたいな表現をどうやったら観客と共有できるのかは、最近の課題。

    何故か演出家みたいな立ち位置にいる

    ここまでは一週目のスケジュールで、ショーケース用の脚本が完成し、役が振り分けられた二週目はウォームアップは残りつつ、ガッツリとシーン稽古とリハーサルに。自分が出演していないシーンは別に見学する必要もなく、なんならボイスコーチとムーブメントコーチによる30分の個人レッスンなんていう贅沢な時間も。発音矯正や第二言語での演技に慣れる練習を実施。

    ショーケース「cousins」

    Photo: Harry Elletson

    アンサンブルシーンもあったので正直かなり切羽詰まった本番でしたが、UKに来てから1年経つ前に舞台に出演できたことが感慨深かったです。ナウミュに出演した時に、正直これが最後の舞台出演になるかもと覚悟を決めていましたが、5歳のころから毎年1作品はステージに出演し続けている、恵まれたライフワークが途切れなかったのは、素直に嬉しかったです。

    ショーケースは、NEW EARTHのメンバーでありドラマターグを務めたYuyu Wangによる書き下ろし戯曲「cousins(いとこたち)」で、食にまつわる物語で繋がる一時間のオムニバス。本当の家族ではないけど、どこか君たちを「cousins」だと思っているよ。という東南アジア・東アジアのコミュニティを祝福するものでもありました。僕は「アジア人なのに魚嫌い」を言い出せないクィアな子や、母を亡くしてから暫く会っていなかった父と再会する息子の役を演じました。

    Photo: Harry Elletson

    ゲネプロの際に舞台写真を撮影してもらったんですが、写真家がガンガン舞台上に入ってきて超至近距離で撮影したりするので、驚きました。UKの舞台写真好きなんですが、確かにこうやらないと撮れない画角あるもんな…と納得。

    感想

    Photo: Harry Elletson

    演出家の一人であるRebeca Pereira-Gonzalezと、打ち上げで演劇語りをしてたら、「ミュージカルで活躍できる身体表現を持っているのは分かるけど、繊細な芝居や素直な身体性が素晴らしいから、そういう活動もして欲しい。本当に魅力的な俳優だと思う。ただの個人的な意見だから何の責任も持てないけど」と言われ、励みになりました。自己肯定感は高いのですが、それはそうと力不足やチャンス獲得の難しさも実感していたので、とても。

    毎年、変化し続けていますし、オリジナル脚本で上演したのは今回が初めてとのことなので、あくまで一つの参考に…という経験談ですが、こんなに充実したコースを無料で受けられることなんて滅多にないと思うので、気になった方は是非NEW EARTHの情報を調べてみてください。来年にもまた募集を予定しているそうです。

    また、こんなところから出会いがあったり、俳優が学んだり、何かの作品が生まれたりするんですよ。と、ご紹介できていたら幸いです。

    さて。これで堂々と「ロンドンでの舞台出演経験のある俳優」と経歴に書けるぞー。やったね。

    イギリス生活御用達アプリ

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    WISE:安くて分かりやすい手数料で海外送金できる。海外生活必須なアプリ。デビットカードも作れるので、海外旅行の際にもお勧めです。 紹介リンク経由で75,000円分の送金手数料が無料になります。

    MONZO:イギリス在住者向けの無料で作れるオンラインバンクです。給料の振込口座として使うと1日早くお給料を受け取ることができます。お互いに£10もらえます。

    giffgaff:日本に無料でSIMを送ることができます。そのため現地に着いた瞬間からスマホを使えるので安心しました。このリンクからの申し込みで、お互いに£5獲得できます。

    もし、この記事書き手の天羽尚吾を知らないよ~という方がいましたら、作品をご覧いただいたり、InstagramBlueskyをフォローしてもらえたら嬉しいです!質問もいつでもお寄せください。