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  • 舞台は神聖な場所かという仮説

    舞台は神聖な場所かという仮説

    ※この記事はずっと曖昧です。何も解決しません。

    会場10分前、舞台上でアップやストレッチをしていた俳優たちが神棚に礼をしたり、客席に手を合わせて祈る。
    上演中は、おしゃべりは厳禁、のどが乾かないように開演前にこそっと飴を頬張る。

    日本の劇場でよく目にした光景で、観客の集中力には出演者としても驚くことすらある。逆にロンドンの劇場では、まずロビーにバーがあるので多くの人がお酒やスナックを購入し飲みながら観劇する(ちなみにその売り上げがかなり下支えしているそう)なんとなくカーテンコールになれば録画・撮影していい雰囲気だし、上演中にスマホを観たりお喋りしてしまう人も多い

    勿論僕は作品に集中したいので、いちいちキーっとなったり、これだから観光客は治安が悪い。とか思ったりしそうになったのだけど、ブリティッシュアクセントでお喋りする人たちも居たし、ロンドンにおいての演劇は、肩ひじ張るものじゃないのかも。そもそも「まずは私」という国民性の人たちからお金を貰って、お酒と娯楽(演劇)を提供するのだから、逆に日本の緊張感あふれる客席が特異とも言える。パパイオアヌ―もワールドツアーで日本の客席が一番集中してたと言ってた。僕はちょっと寝てたけど。

    パパイオアヌー@彩の国さいたま芸術劇場 この劇場の雰囲気本当に好き。もう少し駅と近ければと思ういつも。KAATにも。

    演劇の原点は、能楽にしろ、キリストの受難劇、ギリシア悲劇にしろ、神への祈りを捧げたり、劇的空間に「神を存在させる」場所であったから、この仮説は多かれ少なかれ正しいのだろうけど、そこから何を経て今の客席空間が生まれたのかが気になる。恐らく「シェイクスピア時代の読者と観客」「シェイクスピア時代の演劇世界──演劇研究とデジタルアーカイヴズ──」で当時のUKの空気感を学びつつ「〈要点〉日本演劇史 年表 – 新国立劇場」で全体勘を掴み「コーラー(chora) : 神聖な演技空間(研究課題:韓国と日本伝統芸能の比較美学,I 共同研究)」を先行研究の一つとして辿ってゆけば、見えてくるものがあるんじゃないかなと思うんですが、ちょっと今は英語の勉強とプロデュースに忙しく潜れない。そもそも神に対する向き合い方も日本と欧州ではかなり差がある。

    どこの国でも、演劇が上流階級向けだった歴史があったり、のちに禁止されたり、庶民が楽しむためにコソコソ行われ始めたりみたいな歴史はあるので、単に日本の演劇は能楽や歌舞伎が転じた物なので!と、西洋の影響をガン無視して語ることはできない。けれど、そもそも歌舞伎のように「語り」で演技を受け継いできた文化は、シェイクスピアの脚本のように勝手に改変することや、勝手に自分で解釈することは責任と周囲の目が伴うし、秘されていることが神聖さに繋がるのは想像にたやすい。


    なんでこの仮説が今の自分にとって大切かというと、多分この空気感の違いを理解していないとUKの観客たちに自分の作品を受け入れてもらえなさそうだからだ。トトロと千と千尋がロンドンで上演されて、どちらもチケットが高騰し人気の舞台なのだが、批評家たちのレビューはトトロのほうが高い。アンサンブルの身体表現の自由さや、ジブリの持つ静と動のギャップの表現は、千尋のほうが、質が高かったと思うが、英語字幕での上演だったこと(没頭しづらい)、観客に視点が向いているような笑えるシーンが少ない。ことが原因の一つなんじゃないかと思っている。トトロは、トトロってこんな雰囲気だっけと思うほどジョークが多くて、観客もよく笑っていたが、千と千尋の神隠しの舞台が持つ怪しさや「巧みだ…」となる演出の表現は、日本で育った観客が満足するのは分かるが、UKの観客が求めていたものとは違うかもしれない。ここまでくると宮崎駿の宗教観とかの話にもなってくるけど。でもどちらもイギリスの演出家なので、その違いが生まれたこともオモシロイ。やっぱりプロデューサーとかプロダクションの差って大きいんだな。

    https://bsky.app/profile/shogoamo.bsky.social/post/3kuc44lgzpc24
    ムーランルージュではしゃぐ人(そしてその後オーディションを受け、落ちることになる)

    逆も気になる。帝国劇場で上演されているムーラン・ルージュは、どんな気概で観に行っているんだろう。ロンドンで観た時は、友達が誕生日プレゼントとしてワイン買ってくれたのもあって、初めてお酒を飲みながら観たんだけど「くだらなくてB級だけど、歌やダンスが豪華でおもしれーー!」と、かなり雑多な楽しみ方をしたのですが、18,500円払ってのムーランルージュには、もうちょっと高尚なものを期待してしまうかもしれない。しかもやっぱり輸入ミュージカルって、プロデュース側も「こんなすごい舞台です!」って広告するわけで。

    これと関連して思うのが、メソッドにしろスタニスラフスキーにしろ日本で有名な演劇メソッドは西洋で、主に白人男性向けのテクニックでもあると言えて、それこそ僕個人としてはマイズナーは性に合っていたけど、宗教観や感情表現がかなり異なる日本で無批判に取り入れるのはどうなんだろうとも思っていて、やっぱその辺も含めて「演劇の開国」があった戦後の演劇界において、何が変わって何が残ったのかというのは、文化の違いを理解した上でプロデュースをするいい礎になりそう。

    一番最悪だった普通に座っているとシャンデリアを眺めることしかできない席

    あと日本の劇場がなんで横に広くて四角いのかっていうのも気になる。パッと考えると能楽堂が基となっている&建築基準法かなと思うけど、客席が弧を描いているので舞台に近いと感じる席が多く、わりと舞台が小さめなのでアンサンブルが少なくても埋まっているように感じられるロンドンやNYCの舞台も結構好き。そこっ?ってところに柱があったり、まじで天井しか見えない席とかもあったりするけど…

    という何の裏付けもされていないドラフトな仮説でした。おすすめの本があれば教えてください。

  • イギリスのバイト探し

    イギリスのバイト探し

    慣れない&物価の高い街で、仕事を探すのなんて不安だし、僕もようやったなと思います。3週間にわたる仕事探しはこんな感じでした。

    英語に自信を持つ、何かしらの経験を活かす、もしくはコミュニケーションお化けになれば、きっと何とかなります。そして仕事を見つけたうえで労働は嫌だ。仕事行きたくない。と一緒に嘆きましょ。ちなみにフルタイムや正社員としての雇用を考えている人には全く参考になりません。

    CVは書きよう

    基本的にテンプレートが無いので、自分で作ります。なので正解もありません。正直飲食店に応募する人のCVなんて誰が見てるんだろうと思いましたが「一応こういう資料を英語で作れる程度の常識人です」ということの証明には必要。面白いなと思ったのは、自分で経歴を説明できること。俳優や演出家としての経験だって、言いようによっては飲食へのアピールポイントになること。ちなみにカバーレターと呼ばれる「こういう理由で応募しました。CV添付しますね!」という手紙形式の書類も何通か書きましたが、バイトにそこまで求めて無いと思います。一応ネイティブにチェックしてもらった際に、情報スカスカだけどよく書けてるねって言われて喜びました。

    下書きだけでも日本で作ることをお勧めします。僕は現地で書きました…ダメな例。CV-LibraryなどのCV作りと応募がセットになっているサイトを利用するのもありです。ここで作成したCVを他で使うのもOK

    仕事探しは予想を裏切る

    日本食レストランは沢山ある

    物件探しにも出てきた在英日本人向けサイトmixbはやはり定番で、主に日本食レストラン(通称ジャパレス)や日本の現地企業の情報が載っていますが、中にはクリーンじゃない環境もあるそうです。注意喚起の投稿もありますが、お店の場合はGoogleレビューを読むのも大切です。ここからもたくさん応募したのですが、返信が来たのは一件だけでした。微妙に縁がない…賄いお寿司の夢が消えた。

    結局僕が職を見つけたのはCV-Libraryからの応募で、他にもIndeedを利用したり、チェーン店のサイトの求人に直接問い合わせたり(例:GAIL’s)しました。お店の外に求人情報を貼ってあるところもありますが、個人店や、よほどそこで働きたい理由がない限り直接CVを持ち込む文化は廃れつつあるようです。

    ①日本食レストラン:面接だけさせて貰って、この仕事に取り組むなら本腰入れなきゃなと思う敷居だったので辞退
    ②日本語講師:面接と模擬授業を行い、オファーを貰うも、かなり先までスケジュールが決まってしまうので断念
    ③現地カフェ:トライアル後「来週から来てください」と言われた後に連絡を3カ月間無視されるという無情な対応をされる
    ④現地レストラン:突然電話が来てトライアルに進むことに。応募しすぎてどのレストランだったか全く覚えていなかったので、テンパりました。再びダメな例。

    2024年4月からのUK最低時給は21歳以上なら£11.44です。その他労働条件は要確認。

    トライアルでこっちも選ぶ

    仕事探しに疲れた日に観に行ったFROZEN

    採用の前に2~3時間無給で(ちょっとご飯くれたりすることもある)働いて、お互いにジャッジし合う「トライアル」というシステムが一般的です。いきなりお客さんとプロフェッショナルとして接しなくてはならないので緊張はしますが、予行練習にもなります。僕は確実に言語能力が低いので、メニューを予習したり、「レストラン 英会話」と検索してフレーズを覚えたり、当日はとにかく元気に、分からないことはガンガン聞く。をモットーに行いました。

    緊張すると喉が渇くので、お水のボトルを持参するのは個人的にかなりおススメです。お店によって求められる人物像も異なるので、やれた・やれないは気にせず、思いつめずに参りましょ。パートタイムの仕事に不義理も何もないと思うので、どんどん応募して、自分の中で一番納得できる職場を探したほうが良いと思います。

    トライアル後にマネージャーと少し面談があって、週にどれくらい働きたいかや、何故ここに応募してきたかなどを軽く話します。質問はあるかと聞かれるので、シフトが何週間前に決まるかや「私にどんなスキルを付けることを望みますか?」みたいなしゃらくさい質問を一つくらいはするようにしていました。一応、前のめり感をアピール。

    ホスピタリティ業界の経験と、コミュニケーション能力があることはプラスになりました。どこも即戦力を求めているので、これまでの職歴は大切です。やる気のないネイティブに勝てるのは必死さと信じて進みました。

    試用期間の開始

    お客さんが書いてくれた天羽

    仕事が決まるまでは、日々何をするにもお金が擦り減っていくだけのように感じられて、相当きつかったので、やっぱり貯金は大事だし、こういう時にどうすれば自分が元気になれるのかを習得しておく大切さが身に沁みました。あとは「もし3か月もいて全然職が見つからないようだったら向いてないから遊んで帰る!」と腹をくくっていたのも良かったかもしれません。

    僕は10月に雇用されて、そこから3カ月はprobation periodと呼ばれる試用期間でした。もう8か月目になって、大変は大変ですが気に入っています。せっかくUKに来るのなら、現地の企業で働いて文化の違いを体感したかったし、ありがたいことにインクルーシブを掲げ、働く人を大事にしようとする環境です。忙しいけどメンバーが協力的で、友達もできたこと、舞台仕込みの笑顔を振りまいて僕について書かれた★5レビューを10個集めてちょっと昇給したこと、本業の予定に合わせてシフトを組めることなど、リストアップすると恵まれたSurvival Job(生きるための仕事)を見つけられたなと思います。

    本物のFluentな英語力や、制作会社での職務経験があれば現地の舞台プロダクションに応募することも可能だったと思うので、その力不足は悔しいです。他にも美容師、歯科医、ソムリエ、エンジニア、建築家、大工、看護師など、需要がある技術を持っている人たちは確実に見える世界が違うことでしょう。UKで俳優や演出家として活動し続けるとしても副業は必要なので、その場合は更なる壁があるでしょうが、それはまた別のお話。

    イギリス生活御用達アプリ

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  • 芸事以外の道

    芸事以外の道

    俳優活動を辞めると発表した友人が何人かいた。
    特に毎年四月あたりに発表される「ご報告」に心穏やかじゃないファンの方たちもいると思う。

    俳優っていうのは、何が正しいのか、いや正解なんてないんだけど、とにかくどの状態においても安定した生活を送ることが厳しいと思うし、彼らが過去に演じた作品や一緒に触れ合えた時間は消えないのだから、それらに感謝して、ただ幸福を祈っている。応援する力が足りないからだなんて思わないで欲しいし、仮にそうだったとしたら芸能界のシステムが間違っていると思うし、実際間違っている。

    僕は俄然、芸事を続けていきたいけど、生きてゆくのにお金は必要で、かつ生活の見通しが立たないと、どれ程傷つき、健康な思考を保てなくなるかは身をもって知っているから、もしUK2年間の滞在のうちに創作し続ける目途が立たなさそうだったら、一度生活が安定しそうな道を整えた上で演劇と関わる道を探したいなと思っている。


    「大学も出ずに、就職もしたこと無いような人が社会人になんてなれるわけ…」といじけたりもしていたんだけど、演じる能力や相手の台詞をきちんと受け止め解釈する能力は、仕事上のコミュニケーションに活きるし、制作・運営した経験はめちゃくちゃ応用が利くことが最近分かった。CVを書いているときに「クリエイティブチームを結集し劇場と交渉を進めながら、プロジェクトをマネージメント」と言える事に気が付き、書きながら驚いた。

    ちょっと勇気いること言うけど、誰かをサポートしたり、社会的に力の弱い方たちの手助けをできるようなことをして生きていきたいと思う。人から助けられるとありがたいし、人を助けられたかもと思えると、それもそれでありがたい。死に際に孤独になっても「でも、あの時手を差し伸べることできたのは良かったよな」と思い出したい。自分のために。

    そんなこんなで今のところ考えているのは、まずはキャリアコンサルタントか行政書士の資格を取ること。どちらも国家資格で、難関なのは百も承知なのだけど、英語の勉強をきついと思いながら楽しめているのもあって、意欲もある。すぐに抜本的な改革を起こしたくなってしまうので、恐らく長期的な会社員よりは個人事業主でいるほうが向いている。日本はフリーランスに厳しい国だけどさ。

    一度就職をしたり、他の資格を取ったりする必要もあるだろうけど、落ち着けば独立して働ける。そのうえ上手くいけば、創作活動との両立も。どちらにせよ、それ単品で仕事をするというよりは、その中でも自分の専門を見つけたり、他のスキルと掛け合わせるのが大事っぽくて、それにはエンターテイメント周りの知識やら、ロンドンでの生活も活きるだろう。もし、行政書士になれたらいつか、入管業務の透明性を高めるために尽力できるかもしれない。

    と、一応計画を立てることによって、少し気持ちが楽になった。もちろん試験の難しさとか、案件獲得の困難など、私が視えていないことはたくさんあるだろうけど「俳優としての仕事が無くなったら・創作したものが世間に認められなかったら、もうおしまいだ」と考えなくて良いのは、ホッとする。何を隠そう昔の日記はそんな記述で埋まっている。でもその必要はないことが今は分かる。


    Amazonのアフィリエイトを試してみたけど、ヴァージニアウルフの「自分だけの部屋」が一冊売れた(それはサイコーすぎる)以外は、売り上げがなく「うちらの基準を満たしていないのでアカウント停止すんね」と言われたので、辞めました。そもそもAmazon下の労働環境やら、小売店を脅かしつづける姿勢、物を売るという資本主義にも疑問があったので、ちょっとスッキリ。

    しかも先日読者の方から、広告が無くて読みやすいと言ってもらい、こんな記事を読んでくれる人がいる。という豊かさを広告なんかで邪魔したくないと思ったので、ロンドン生活の紹介コード以外はやらないつもり。また依頼されて記事を書いたりもできますように。

  • こちらロンドン談話室

    こちらロンドン談話室

    YMSや留学、仕事でUKに行く予定・行ってみたいと思っている方向けに、ビデオ通話での相談室を開きます!
    フラットのことや、環境の違い、ロンドン内のエリアの雰囲気、英語、電車の乗り方、ミュージカルのチケット探しなどなど。

    自己紹介

    天羽尚吾(あもうしょうご)

    僕のことをまったく知らない方もいらっしゃるかもしれないので、ちょっと自己紹介をすると、舞台「弱虫ペダル」やテレビドラマ「仮面ライダーガッチャード」「相棒20」に出演し活動している俳優で、オリジナルミュージカルを制作する演出家でもあります。2023年9月からYMSビザでロンドン生活を始めて、俳優としてオーディションを受けつつ、演劇を学んでいます。とはいえ、ロンドンで俳優として生計を立てている訳じゃないので、レストランでバイトもしています。ロンドン生活についてのブログはこちらにまとめております。

    ただの一市民なので、語学学校や就職先を斡旋することはできないのですが、みなさんが気になっていることや知りたいことを、僕が知っていることならお伝えしたり、参考になりそうなサイトや文献をお伝えします。知らないことなら知人に聞いてみたり、一緒に悩んだりできます。特に地味だけど基本的な生活の話・演劇やアート関連は、得意分野です。あとはそもそも、行こうかな。という最初の悩みも。

    詳細

    ・1回45分のビデオ通話です(音声通話だけでも可能です)
    ・通話にはGoogle Meetを使用しますので、ご準備ください。
    ・問題や相談の解決をお約束するものではありません。
    ・補足の情報などに関して、後ほどメールをお送りする場合があります。
    ・お試し期間につき、初相談時の料金は無料ですが、イギリス生活でよく使用するアプリやサービスの招待コードをお送りするので、使っていただけたら嬉しいです。
    ・通話後にアンケートフォームをお送りしますので、ご協力をお願いします。
    ・障害、容貌、体型、人格、人種、民族、年齢、ジェンダー、性自認やジェンダー表現、性的指向、宗教あるいは無宗教についての攻撃的な発言をすること。脅迫、ストーキング、つきまとい、または、それらを計画することは禁止です。
    ・メモは可能ですが、撮影・録音はお断りします。

    ご予約フォーム

    こちらのフォームよりお申し込みください。3日以内にメールにてご連絡いたします。

    きっかけ

    今までと異なる環境で暮らすって、勇気も知識も、体力もお金も必要じゃないですか。もちろん、先人たちがたくさんの知恵を残してくれていますが、もっと個人的な悩みもあると思います。例えば僕はなぜか硬水と生きることが恐ろしすぎて、Cardiffという軟水地方に住もうかまで思っていたのですが、既に住んでいる人から「ロンドンに住んでいれば、演劇が社会に根付いてるっていう感覚も味わえると思う」と教えてもらって勇気が出たり、バイトを探しているときにロンドン生まれの友達にCVの書き方を添削してもらったりして助けられました。

    ひとりで悩んでいたら暴走していたかもなと思うのですが、UKにまったく知り合いがいない方もいるでしょうから、ちょっと世話焼きの天羽って人がいる。っていう勇気になれないかなと思いお試しで談話室を開くことにしました。飴ちゃんポケットに入れるタイプの。

    利用者した方々からの声

    「実際に生活されている方の体験談や生活の金額感を具体的に教えていただいたことがとても参考になりました。また、興味のある分野や注力している分野(とそれを両立するライフスタイル)に共通する点が多かったため、自己投影をしながらお話を聞くことができた点も個人的にはとてもよかったと思います」

    「今回はありがとうございました!天羽さんのブログ何度も読みに行くくらい楽しみにしてるので、お話できて嬉しかったです。今度機会があれば舞台も見てみたいと思います!」

    「とてもゆったりとした雰囲気でお話しやすかったです!色々と否定せず受け入れてくださり私自身の意思を尊重してくださっているように感じました。嬉しかったです。」

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    MONZO:イギリス在住者向けの無料で作れるオンラインバンクです。給料の振込口座として使うと1日早くお給料を受け取ることができます。お互いに£5もらえます。

    giffgaff:日本に無料でSIMを送ることができます。そのため現地に着いた瞬間からスマホを使えるのでとても安心しました。このリンクからの申し込みで、お互いに£5獲得できます。

    もし、この記事書き手の天羽尚吾を知らないよ~という方がいましたら、作品をご覧いただいたり、Instagramをフォローしてもらえたら嬉しいです!

  • 髪の毛に包まれたなら。

    髪の毛に包まれたなら。

    歯医者に行くのは好き。口を開けているだけで、口内が健康になるのが王族にでもなった気分。

    だけど、髪を切るのは少し気が重い。

    東京ではずっとお世話になっている美容師の方がいて、彼の手さばきやこだわりが好きだから、自分の髪を利用した匠の技を鑑賞しに行くようなつもりで行ってたし、ずっと通ってるもんだから他のスタイリストやアシスタントのみんなとも顔見知りになって、ひと月一度、チリツモする世間話で、お互いの歴史をちょっとずつ交換するのが好き。ヤな感じの常連になってないかな。馴れ馴れしくないかなと、いつも気を付けているけど。

    だから美容院に行くのはすごい好きなのに、髪を切るのがなんかさみしく感じてしまう。大昔から。なんでだろ。ヒッピーなの…?確かにHairを観て育ったけど。

    小さい頃から隙があれば髪を伸ばしていた。プールでアタマジラミをうつされたときと、高校受験のために担任教師から髪を切った方がいいと言われたとき(僕を想ってのことだけど、今思うとなんじゃそりゃだな。制服自由の学校を受けたのに)は、泣きながらロングヘアを切ったのを覚えてる。特にあの頃は性別違和が強かったのもあるのかも。とはいえ、長髪とジェンダーは必ずしも結び付くわけでは無い。

    人生最長は20代前半の頃で「仕事の依頼があったら切る」と思ってたんだけど、舞台では大体ウィッグで、全然地毛を使わなかったから、映画「金色」で人生初のブリーチをした後は、緑にしたり、グレーにしたり、いろんな色を楽しんでいた。でも「君は女の子になりたいんだよね?」と聞かれることも一番多くて、それは、違うような~~違わないような~~~というか、かなりパーソナルな質問ですよねそれ~~。と思いながら、テキトーにあしらっていた。

    頭を立体的にとらえたときに、顔があるのってほんの一部だけで、伸ばしていれば多くを髪が覆っている。だから髪型って人のイメージを大きく左右すると思うんだけど、やっぱり髪が長いと所謂青年の役とかが回ってこなかったりしたのもあって、ボブを挟んで、映画「歩く魚」の時に「仕事の依頼」でカットすることになったので、そこからショートヘアに。

    俳優には、宣材写真というものがあって、ある程度その写真とイメージが近いことが求められることが多いので、ショートヘアで撮影してからは、だいたいその長さを保っている。唯一遊んだのは、パンデミック禍。まだそこまでリバイバルが来てなかったウルフショートにして、先述の美容師と試行錯誤を重ね「ウルフにもなるし、小さく纏めて隠せば、ショートヘアにも見える」スタイルを生み出した。映像の仕事が増えていたころだったので、仕舞っちゃえばサラリーマン風にもなるし、出せば個性的な髪型にもできるし重宝していた。

    ただこの髪型は、超絶技巧パーマが必要だし、維持が大変なので、渡英前には割と短くした。短い髪をウィッグで表わすのは技術が必要だけど、長い髪はウィッグを被っちゃえばいい。という心もある。ドライヤーは楽だし、ナチュラルなヘアスタイルのお陰で、多少だらしがなかろうが、眉毛を書かなかろうが、フィットするので日々は生きやすい。

    重力に逆らってウルフショートの髪がふわっとしている。フィルムの淡い質感。枯れた紫のニットに、白い背景。
    photographer:大木慎太郎

    色んな髪型を街で見かけるけど、それが本人の自由であるかを考えずに、その人の性自認やアイデンティティを決めつける人や社会があるし、間違った規律や先入観は学んで早急に訂正していただきたいと、特にブラックヘアについても思う。流行を知る中で、文化の盗用ではないかという視点も常に持ち続けたい。でもどうして、個人として、髪を切ることにこんなにも気合がいるんだろう。

    例えばもっと演出家として活動することになった時とか、ウィッグを被る舞台公演が続くときとか、また髪を伸ばしてみようか。ウルフ部分だけ際限なく伸ばすとかもありだな。別にショートヘアが嫌いなわけじゃないから、ちょっとずつ色んな髪型を試してみよう。前髪重めなブリティッシュ風のショートヘアとか、柔らかそうなベリーショートとか。ゆうて人はそんなに気にしない気もするし。うん…美容院に電話しよう。

  • ロンドンのギリギリ生活

    ロンドンのギリギリ生活

    一体いくらあれば生きていけるのか。渡英前に目を皿にして調べましたが、インフレの進行もあるし、個人差もかなりあると思うので、母数は一つでも多いほうがいいだろうと、僕もここに記しておきます。ちなみに上の写真は友達の家なので僕はこんな生活を送っていません。残念。ビンボー生活です。

    物価の高いロンドンでも、こんな過ごし方もあるんだ~くらいに思っていただけたらいいかなと思います。そして、まったくロンドンで生活する予定がない方も、日本と比べてどんな感じかな~と楽しんでいただけたら幸いです。東京にいる時も生活費としては20万円前後くらいだった人です。

    2024年2月総支出

    CategoryBudgetSpend円換算(£1=190円)
    家賃・光熱費£700£700133,000円
    食費£120£72.5213,778円
    交通費£140£105.9620,132円
    健康・美容費£80£397,410円
    通信費£20£101,900円
    外食費£100£69.5413,213円
    芸術・教育£200£24746,930円
    雑費£100£12.982,466円
    合計£1,500£1,257238,930円

    家賃・光熱費:£700

    白い樹脂の窓から見えるキジトラの猫が横切っている様子。その向こうにはギザギザした植物。
    前の家はよく猫が通り過ぎて行った

    以前家探しの記事は書いたのですが、そこから引っ越しました。荷物が少なければ、家具は備え付けだし、デポジット(保証金)はいるけど、基本的に礼金や仲介手数料が無いので、Notice(引っ越しの申告期限)やContract(最低契約期間)が緩やかなら、引っ越ししやすいのがロンドンの良いところ。僕は、まず多少高くても契約期間の少ない安心できる家を見つけてから、ゆっくり次の引っ越し先を見つけるのをお勧めします。

    ただし、家賃に関しては本当に個人差があると思います。ネパールから来た友達は、同郷の子たちとフラットを借りているから一人当たり£450と聞くし、綺麗な部屋に住みたかったという台湾の子は£850くらいらしいし、£700くらいで自分のよく行く場所に1時間以内に行けて何かが壊れていなければ(大家がうるさいとか、汚さ過ぎるとか)「良い物件見つけたね!」となります。ちなみに全部フラットという住宅の中の一部屋を借りる時の話で、一人暮らしをしようもんなら最低でも£1,200はかかると思います。

    新しい家は、光熱費(電気代だけ別)・家賃をざっくり合わせて£700くらいです。ヒーターを使うともう少し高くなる時もあります。すべては家賃次第といっても過言ではなく、企業ではなく個人が住宅を貸しているので、値段の平均値も当てになりません。マジで、時期と運(嫌いな言葉だ……)

    食費:£72.52

    スーパーで買ったトマトや卵、ニンジンや豆乳が並んでいる。英語で書かれた包装紙
    だいたいこれで£15くらい。「MACKEREL FILLETS」は鯖缶。

    多分激安だと思います。ちょっとこれはチートを使っているので弁解させてください。というのも、レストランで働いているので仕事に行く日はまかないが出るんですよ。更に、自宅での料理はペスキタリアン(魚や野菜、卵・乳製品は食べるけど、お肉は食べない)を実践しているので肉代がかかりません。お肉は割と高めで、UKで手に入りづらい薄切り肉を求めようもんなら…ひぃー。

    ただ、スーパーの価格が比較的良心的なのはUKの良いところだなと思っていて、Sainsubry’s・TESCO(中堅スーパー)やALDI・Lidl(ドイツ系お安めスーパー)で買えばこんな感じです。

    ・バナナ5本:78p(148円)
    ・オーガニックニンジン1kg:£1.3(247円)
    ・豆乳1L:69p(131円)
    ・中トマト6個:95p(181円)
    ・全粒粉の食パン800g(二斤くらい):£1.3(228円)

    この5カ月でも豆乳が50pから69pに値上がりしたりしているので、侮れませんが、他の物価を考えると割と優しい価格帯です。醤油やら味噌やらの調味料はこちらで調達しつつ、日本食材はあまり買っていません。食費を抑えるつもりなら、自炊できるのは勿論のこと、渡英前からオートミールやパン中心の生活でも大丈夫か慣らしておくと良いかもしれません。でも節約だけしてても仕方ないので、マーケットでチーズを買ったり、M&S(成城石井みたいな)でちょっと美味しいお茶を探したりして気は抜いてます。そして肉の代わりにプロテイン。

    交通費:£105.96

    地上駅のプラットフォーム等間隔に「BARBICAN」と書かれたサインがあり、壁はレンガ造り。夜の風景。
    なんかこの駅、京王線を思い出してまったりした。

    Suicaみたいな交通系カードOyster Cardというのがあって、それに£95チャージしたのと、引っ越しの時のUberが£8.69、レンタルサイクルが二回で£2です。

    ロンドンの電車賃は(今から複雑なことを早口で言うのでしっかり読まなくて大丈夫です)、Zoneと呼ばれる区画があって、イメージとしては、東京23区内の中心:Zone1・区の外れ:Zone2・区外:Zone3・近隣県:Zone4…のように定められており、それをまたぐかどうかによって電車賃が変わり、更にピークタイムとオフピークタイムで価格が異なり、その上、30歳以下ならRailcardという30%オフになるカードを紐づけることができるとお得……みたいなシステムなのですが、ピーク時間に電車に乗るとちょっと錦糸町から新宿に行こうかな(イメージ)にも、£3.40(646円)かかったりするので、本当に勘弁して欲しい。ずっと横浜市営地下鉄に乗っている気持ち(おわりです。おつかれさま。)

    でも、バスはどこまで行っても£1.75(332円)なので、時間を気にしなければバスに乗っている人も多い。僕は兎に角、先述のピークタイムを避けて、歩けるところは歩きで行く。という節約をしていますが、時間をお金で買うと思って、交通費は気にしない。ってするのもありかと思います。バスは遅れるのと酔うのが苦手であんまり好きくない…。

    健康・美容費:£39

    髪を切った後に自撮りをしている天羽と美容師さん
    今お世話になっている美容師さん

    最近は日常のメイクもしないので、基礎化粧品くらいしか買ってないし、UKの医療費は無料(薬代は掛かる)なので、£80も予算にたてなくてもいいかなと思いつつ、一応人前に出る仕事なので、美容院(£50くらい)に行ったり、歯の定期健診(NHSで£25.80)には気兼ねなく行けるように設定しています。ネイルとか、まつ毛パーマ、エステあたりに当たり前のようにいくと大変なことになると思うけど、それは日本も同じか。お任せできる美容師さんが見つからない(&高い)から、適当に伸ばして、帰国の時に切るって派と、アジア系美容室でカラーも定期的に…っていう二流派に分かれているイメージ。僕は信頼できる美容師さんが見つかってホッとしてます。

    通信費:£10

    月20GBまで使えて、通話とSMSし放題のgiffgaffを、£10(1,900円)で使っています。これは数少ない日本より安いものだと思うけど、地下鉄では基本使えないし、街中でも電波悪いことあってそんなに信用なりません。たまにNetflixやNtliveのサブスクに入ろうかなと思いつつ、まだその時間が取れてないので、ちょっと予算が浮いています。

    外食費:£69.54

    バルサミコ酢がかかった薄めの一切れのピザ。後ろにはピザ屋の看板が見える。
    日本のフードコートにもある、突然ビーッと鳴る心臓に悪い例のブツを持たされることが多いです。

    ちょっとご飯を食べてお酒を飲めば£50は当たり前の都市、それがロンドンです。レストランで働いているからこそ、マジで外食費は高いなと思います(それでも来てくれる層、ありがとう…「価格が高い」って低評価レビューを見て、わかる…って思ってるよ)

    でもやっぱり友達と会うときは、ご飯食べたいので、そんな時は、ホームパーティーするか、フードコートのように色んなお店が出店しているところでご飯を食べることが多いです。そうすると£8~15(1,520~2,850円)で食べられます。あとは、パブでビールを飲んでもハーフパイントにしたら£4くらい(760円)お酒強くなくてよかった。

    でもそろそろいろんな国の料理とかも食べたくなってきたので、予算までは使い切っていいかな~とも思っています。日本食は…帰国してから食うか、家で作るかな…。あるにはあるんだけど、結構な額を払って微妙だったら泣いちゃうという理由で敬遠してます。日本でもかなりこだわってた人なので……。

    芸術・教育:£247

    装飾と豪華なカーテンが施された劇場のボックス席
    ハミルトンが上演されているVictoria Palace Theatre

    ひとつだけ予算越えしてる項目ですが、僕がロンドンに来た大きな理由の一つは観劇なので、これだけは糸目をつけないと決めていました。いつも最後尾に近いけど。

    例えば、ロンドンに稼ぎに来た!って人は、ガッツリ削れるかと思いますし、語学学校やアンティーク、パブやらフットボール、旅行資金など、趣味や勉強に使う人もいると思います。僕の場合、ボイストレーニングが£85(16,150円)で後は全部ミュージカルや演劇のチケット代です。ダンスのレッスン(£15くらい)とかも行きたいなと思いつつ。

    チケット内訳(何か月後かのチケットを先に買ったりもしています)
    ・Don’t. Make.Tea.:£13
    ・Hadestown:£20
    ・Before After:£10
    ・Why Am I So Single?:£20
    ・Operation Mincemeat:£28.80
    ・Moulin Rouge! :£41
    ・The King and I:£30

    雑費:£12.98

    生活必需品とか、服とかもこの予算から買うようにしています。基本的に日本に持って帰るのがめんどくさいので、あまり新規の服は買うつもりはないのですが、お洒落したくなったら変わるのかなぁ…。この月は、耳栓と、洗剤、靴下を買いました。来月はIKEAへ行って水筒を買いたい。

    合計:£1,255

    青い空に5分咲きの桜
    ロンドンにも桜はある。というか結構多い。

    それぞれの項目が多少超過することはあっても、他で補える範囲なので今のところ予算超過したことはなく、仕事に忙しかった(=芝居行ったり、友達と遊ぶことが少なかった)12月は£1,050ほどで生活したりもしていました。

    外食費なんて、東京に住んでいたころのほうが使っているし、日本でスマホやPCを買い替えてきたので、そのあたりを考えなくていいのも助かってます(どうか壊れないで……)YMSや留学でロンドンにいらっしゃる方の目的はそれぞれだと思いますが、一応僕はこんな予算でも、日々を楽しんで生きています。ロンドン生活についてのブログはコメント欄を解放してみたので、質問があったら、お気軽に~!

    浮いたお金は、定期預金(6%も利息が付く!)に入れて、旅行したくなったり、演出のワークショップに通いたくなったり、体調を崩して働けない時に備えて貯金しています。ただ4.2%のインフレが進んでいるので、単純計算すると同じ生活しても来年には£1,305になります。バクバク。

    たくさん消費しなければ、その分働く時間を減らせて、勉強や読書、そしてこうやってブログを書く時間が作れるので幸せです。そんな気持ちが気になる方は、よかったらこちらの記事も読んでみてください。

    イギリス生活御用達アプリ

    イギリス生活や海外生活で使うあれこれには、友達紹介でもらえる特典が多いので、もし下記のリンクを使っていただけたら、僕もあなたも特典があるので生活が潤います。ちなみに、各サイトやアプリの使い方は「○○ 使い方」で素晴らしい記事たちが出てきます。

    WISE:とても安いレートで海外送金できる。ちょっと複雑だけど海外生活や旅行に必須なアプリ。デビットカードも作れるので、海外旅行の際にもお勧めです。 紹介リンク経由で75,000円分の送金手数料が無料になります。

    MONZO:イギリス在住者向けの無料で作れるオンラインバンクです。給料の振込口座として使うと1日早くお給料を受け取ることができます。お互いに£5もらえます。

    giffgaff:日本に無料でSIMを送ることができます。そのため現地に着いた瞬間からスマホを使えるのでとても安心しました。このリンクからの申し込みで、お互いに£5獲得できます。

    もし、この記事書き手の天羽尚吾を知らないよ~という方がいましたら、作品をご覧いただいたり、Instagramをフォローしてもらえたら嬉しいです!

  • そもそもなんでロンドン

    そもそもなんでロンドン

    「What brings you to London?」とたくさん聞かれる。直訳すると「何があなたをロンドンに連れてきたの?」みたいになるんだけど、素直に「どうしてロンドンに来たの?」と訳すと、自分の中に答えがある感じになるのに、英語そのままの意味だと、目的が自分の外側にあって、それに導かれた。みたいな印象があって、ちょっと好きなフレーズ。

    たぶん「そもそも」を10回くらい用いらないと語りきれないほどだけど、はじめて海外に行ったのは18歳の頃のニューヨークで、その時はマジで衝動で行ったので荷物検査の時に初めて、あれ、飛行機乗るの初めてだし、海外も初めてで一人旅ってヤバくない?!と、号泣したのを覚えています。でもその後はケロッと、ダンスのレッスンを受けたり、ミュージカルを観たり、現地の公園でパフォーマンスをしたりした時に「あれ、ここで生きていけるな」と感じて、じゃあここにはいつでも戻ってくればいいから日本で頑張ろう。と、謎の自信をつけて帰ってきました。

    尊敬している友人がロンドンの大学に通っていたので遊びに行った10年前が初めての英国。ちょうどその頃もポンドが高かったのもあって、何するのも高いし、ニューヨークほどオープンじゃない感じがして、実はロンドン自体に強い思入れはありませんでした。そこでみたPunch Drunkの「The Drowned Man」に心を奪われたり、なんとなく人との距離に一線がある雰囲気の居心地の良さは覚えています。


    コロナ禍あたりから、漠然と海外でも活動してみたいなと思って、YMS(ロンドンのワーホリビザ)やDiversity Visa(アメリカのグリーンカード)に応募しては外れたり、ちまちまと英語を学んだりしていました。端的に言えば、そのYMSがナウミュの制作でくそ忙しい2023年1月20日に当選しちゃったから、ここにいます。英語の勉強もしたいし来年が良かった…とか思っても、次いつ当たるか分からないので(2024年から先着順になりましたが)、大急ぎで事務所に相談したり、英語を勉強したりして準備を進めました。

    こうやって振り返ると、後から理由をつけているかも。2022年くらいからガッツリと人生の新たな章が始まったなという感覚があって、それについてゆっくり考えたいこと、ロンドンの演劇界が割と好きだから、その近くで流れも含めて学びたいなという気持ち、あと、こんな冒険はそろそろしづらくなってくるだろうなという勘もあります。え、結局、勘じゃん。だって1994年4月20日11時52分生まれの牡羊座で月星座は獅子座のENFJなんだもん~~!(各自、占いよろしくお願いします)

    さてさて、もう4カ月も経ったので今度は「お休みの日は何してるの?」と聞かれるように。劇場か、バイト(Survival jobというフレーズも好き)か、家で読書、友達と話す。ほぼそれだけ。往復1万円でスペインとか行けるのにロンドンから出てもないし、大英博物館すら行ってない。パンデミック前は毎日どこかに出かけないと気が済まない人だったのに、今では一日引きこもれる日は小躍りしちゃう。超贅沢って思う。

    この日々が、休息になるのか、成長になるのか、進歩になるのか、まあそれは振り返った時に好きに選べばいいと思うけど、多分「ロンドンに来たから」だけじゃない自由と、ちょっとタブララサな精神を噛み締めています。

    これが1そもそも。です。

    じゃあ、あなたは何に導かれてここに?

  • 今更見た「WICKED」の話

    今更見た「WICKED」の話

    いや、本当にごめんなさい。日本でも見れるんだし、観ておけよ。っていう必修科目なのは知ってたんですが、観たこと無かったんです。ウィキッド。2003年の初演から今なお愛され続けている、2000年代を代表するようなミュージカルの1つで、今年の11月には映画化もされます。先日予告映像が公開され、また話題になりました。

    アリアナグランデよりなにより、Fire Islandのボウエン・ヤンが出てるのに喚起してます。

    大枠は分かっていても細かいストーリーも知らなかったので、え、そうなるの~~!!と、今や珍しい側の観客として楽しみました。オズの魔法使いという著名な物語の裏話。という取っ掛かりも見事。絶対トニー賞(ミュージカル有名な賞がある)で作品賞受賞しているでしょう。と思ったら、その年は「Avenue Q」というパペットによるミュージカルが受賞しているんですね。流石にプロデューサーたちも驚いただろうな…。そして、作家も音楽家も意外とこの後活躍していないのが興味深い。

    ※ここから先はネタバレを含みます。あと僕は今、ミュージカル演出への素養を観に着けるために舞台を観ているところがあるので、基本的に「ここをこうしたらもっと良くなるんじゃ…」みたいな批判的な視点多くなります。でも作品が完成されているからこそ言えることというのは重々承知してます。

    ファーストインプレッション

    多分この作品を13歳くらいの頃に観ていたら「私のミュージカルの原点はこれ!」ってなったんだと思うのですが、その頃はRENTやCHICAGOにお熱だったし、影響を受けて羽ばたいていった作品たちも観た後だったので、よくできた作品だなと思ったけど、僕の人生の中では宝物になる作品というほどではありませんでした。

    とはいえやっぱり、女性二人がメインロールの作品って少ないし、あらゆる世代が一緒に楽しみやすい作品だとは思いました。ただ僕はもう少し内向的な物語展開が好みなので、かかしやライオンたちの前日譚とかは入れ込むとしても、オズは舞台上に出さないで噂や伝聞だけで話を動かしてもらい、ヤギの先生ディラモンド教授とエルファバとか、グリンダとエルファバの対話とかに焦点当たらないかな~と感じました。あと、アンサンブルの俳優たちは素晴らしかったけど(王様と私にも出演されていたYuki Abeさんもいらして勝手に嬉しかった)ステージングや役割という点では、割と凡庸な演出をされているなと思った。なんだろう。

    確実にWickedから影響を受けたであろうアナ雪の舞台を観たときに、エルサとアナがすごいイチャイチャしてて、映画より二人の愛が強調されたなと喜んでいたのですが、この作品でもお邪魔虫フィエロという恋のお相手が登場するものの、今回僕が観た限りでは彼との恋模様はわりとあっさりしていて、多分時代と共に雰囲気が変わっていった演出なんだろうなと想像。

    気になった点

    かなり気になったのは、エルファバの妹・ネッサローズの描き方。2004年時点でもDisability Studies Quarterlyにて、障害者のステレオタイプ化を増長させてると批判されていたが「歩けない障害が治ることがドラマチックに演出される」ことは、マジでどうなんだろうと見つめていた。せめて歩くシーンが無ければ、The Little Big Thingsのように車椅子を使う俳優の活躍の場にもなったな。とも考えたけど、20年も前ですから、特に当時は大きな意義もあったと思う。でもネッサローズが姉から離れて自立したい心とか、もっと丁寧に描かれるシーンも欲しかったなとかなんとか…もしくはもっとカリスマ性のあるヴィランに振り切るか…いや、カリスマ性があるかどうかは、僕の好みの問題もあるな…

    このPopularで、エルファバの髪がちょっとベタベタするという演出が大好きだったんだけど、ありませんでした。パーティーだからいっぱいオイル塗っちゃったのかなみたいな可愛さが好き。

    ロングランで上演しつづけること

    それはそうと、Defying Gravityでエルファバが飛ばなかったり(ほんとに何故。なんかここ一週間くらい飛んで無いらしい。でも冒頭のグリンダは飛んでるから不思議)喋りながら観る人とか、ガサガサポテチ食べる人とか、盗撮しちゃう人とか(流石に注意されてた)いて、めちゃくちゃ治安が悪いのも興味深かったです。二階席だったのもあると思うけど。ロングランはいいこともたくさんあるけど、果たして同じ舞台を上演し続けることが、俳優やクリエイティブチームにとって本当に健康かはちょっと疑問が残る(パンデミック明けから舞台でのマナーが更に悪化したと言う専門家もいる。統計ではないけど)

    とはいえ、映画もあるし、あと2~3年は続くでしょう。映画版のアレンジも楽しみです。プロジェクションマッピングを大胆に使って壮大になったブラジル版も気になってる。絶対not for meだけど。本当にバランスの良い作品だなと思うので、キャストの演じ方とかに注目して何度も観てみれば、より味わい深いだろうなと思う。

  • 性別移行する登場人物の一人称をどのように翻訳するか

    性別移行する登場人物の一人称をどのように翻訳するか

     「I」や「我」といった統一された一人称を用いる言語から、「私」「僕」「俺」など、複数の選択肢が存在する言語に翻訳をするのは、大きな壁があると実感した。「家族の配列」は、父の訃報を受けて葬儀に参列した三姉弟が、異母姉妹と初めて出会い、交流を重ねる中で、家族や愛とは何かを、現代台湾の日常を通じて映し出す第19回台北文学賞優等賞受賞作品だ。

     今回のWS中に議論の場に上がったのは末っ子、佳華(ジアホア)の一人称。母方の姓を名乗る事にこだわり、姉とジェンダーアイデンティティを巡って口論し、マイヨガマットを持つ佳華に、どんな一人称を訳すのが適当だろうか。どのような演出で演じるか、そして周りがどう反応するかによっても言葉の意味は変化するが、戯曲での一人称付与は一つの重大なメッセージになり得る。

     本WS用の翻訳では、3場までは「自分」が、豊胸手術中のために不在の4場を挟み、5場からは「私」が用いられた。また、最初の頃は「弟」や「息子」と呼ばれていたが、5場では長女・佳恵(ジアホエ)が「ホワホワ(佳華のニックネーム)は自分を女の子だと思ってる。いや、ホワホワは自分を女だと認識している」と言い直すなど、周囲の接し方にも変化がある。既に最新稿では書き換えられているそうだが、1場に一箇所だけ「僕」と自分を呼称する台詞があり、そこを発端として一人称についての議論が広がった。手術をしてスカートを履くようになってから「私」と自分を呼べるようになることへの祝福、一人称を言い直す可能性などの意見が出た。

     時間経過が多い本戯曲の特性として、佳華が姉へカミングアウトしようとする場面から、姉たちに見守られながら手術を受け、葬儀に異母姉妹の母から送られた黒い洋装を着て参加するまでの間が描かれない。観客は行間を読み取りながら想像を膨らませることができるが、昨今のトランスジェンダーを取り巻く差別的発言の多さなどから、誤解を招く表象にならないかと私は懸念する。

     トランスジェンダーたちが経験する性別移行とは、戸籍や一人称の変更など「長い時間をかけて、たくさんの困難と向き合いながら生きてゆく性別を変えてゆく」 1とされる。ジェンダーアイデンティティを自覚し認めてゆく精神的な性別移行、髪型や衣服の変更(ト書きで明確になるのは5場)、家族へのカミングアウト(3場)や戸籍の変更(5場で言及される)の社会的な性別移行、そして医学的な性別移行(4場)と、本戯曲内でも多くの経緯が描かれる。5場から装いを著しく変化させたり、言葉遣いを変えたりすることによって、弟をサポートしようとする姉たちに囲まれて、ようやく「私」という一人称を使えるようになったと描写できる一方で、手術をしたから性別移行が完了したとするような演出になりかねないと私は考える。また、4場に出演しない佳華役の俳優は衣装替えやメイクアップをする時間が与えられている。

     トランスジェンダーが登場する戯曲とその翻訳において、当事者の実情を踏まえて、偏見に同調することを避けるなら、序盤から最後まで一人称を統一するか、「自分」「私」「僕」などの一人称を、話す相手や佳華の感情を鑑みて混ざり合わせるプランも提案したい。5場で容姿の変化が演出されたとしても、自身のジェンダーアイデンティティと向き合い揺らぐ様、もしくは意思をもった選択を描くことが期待できるからだ。性的マイノリティが登場する本戯曲の上演は、多かれ少なかれ社会での認識に影響を与えるからである。

     2024年現在の台湾では内政部の布告に従い、性別要件の変更に生殖器の切除が求められている2。本戯曲が発表された2016年から現在までに、司法院最高行政裁判所(SAC)が、上記の布告は「身体的権利、医療的権利、人間の尊厳、および人格の権利を著しく侵害する」3と明言した、手術を伴わない戸籍変更を求めたトランス女性が裁判で勝訴する4などの進歩があるも、法整備には至っていない。戯曲執筆当時の2016年から月日が経っても、まだ法整備にはいたらないであろうという李屏瑤による予測は的中した。しかし、日本でも最高裁が性別変更の手術要件は憲法違反とした5ことも踏まえて、台湾・日本でトランスジェンダーの生活に寄り添った法整備が進むことを私は期待する。

     初読の際には、共感できない戯曲だと感じていたが、今回のWSを通じて、台湾の文化的背景や登場人物それぞれの異なる思惑、変化など、読み解くほどに新たな発見があり、心を揺さぶられた。この作品を上演するにあたり、どのように観客を引き込むのか、いかに作品が創り上げられるのか、とても興味深い。現代の台湾をそのまま描こうとするのか、さらに未来を予測して描くのか、戯曲の外側に広がる歴史や実情を踏まえた上で、佳華が描かれることを私は願う。

    参考文献

    1. 周司あきら, and 高井ゆと里. トランスジェンダー入門. 集英社, 2023. ↩︎
    2. Scherpe, Jens M., ed. The Legal Status of Transsexual and Transgender Persons. Intersentia, 2015. https://www.cambridge.org/core/books/legal-status-of-transsexual-and-transgender-persons/5002EE29EDCD4BEE8123FC899C17AA0D ↩︎
    3. 最高行政法院, ed. “最高行政法院110年度上字第558號上訴人OOO與被上訴人高雄市鳳山戶政事務所間有關戶籍變更登記事件新聞稿.” 司法院 Judicial Yuan, September 21, 2023. https://www.judicial.gov.tw/tw/cp-1888-947361-0afda-1.html. ↩︎
    4. 社運 發電機, ed. “【新聞稿】跨性別者小E 性別變更登記成功.” 公民行動 影音紀錄資料庫, November 19, 2021. https://https://www.civilmedia.tw/archives/106812www.judicial.gov.tw/tw/cp-1888-947361-0afda-1.html. ↩︎
    5. 東京新聞, ed. “性別変更の「手術要件」は違憲  最高裁が初判断 生殖能力なくす性同一性障害特例法の規定【裁判官一覧】.” 東京新聞 TOKYO Web, October 25, 2023. https://www.tokyo-np.co.jp/article/285891. ↩︎
  • なまえの移り変わり

    なまえの移り変わり

    「真実の名を教えてくれ」と問われたときに、どの名前を答えよう。

    子役時代から俳優を続けてきたことや、苗字の珍しさと個性(特によく羽ばたいていたダンサー期)との整合性がとれていたことから、俳優としても本名で活動していた。たとえ画数があんまりよくなくても。

    初めてあだ名を作ったのは6歳の頃に趣味のHPを作った時、ネットリテラシーがきちんとしていたので、”ハンドルネーム”を作り、なんかそれこそ「ゆあてゃ」みたいな日本語離れした音だったので、割と気に入って、高校時代もその名前で呼んでもらっていた。性別はおろか、人間かどうかも分からない「ぽよ」とした響きが気に入って。

    社会に出始めると「天羽くん」「天羽さん」「あもー」と呼ばれることが増えた。「しょうご」は被ることもあるけど「あもう」という音はなかなか被らないので、あだ名不要。この頃から、自分の本名がとてもパブリックなものだなと感じた。それこそ、何か事件を起こしたら本名=芸名だし、病院で「あれ、天羽さんって銀英伝出てました?!」って声をかけられたりして、俳優:天羽尚吾と社会における天羽尚吾は、世間から見たら同一なんだなと、ちょっとプレッシャーも。

    その頃から、僕のプライベートでの呼び名が乱立し始めた。本名をもじった愛称だったり、新設された名前だったり、バイトのために使う名前だったり。その名前で呼ばれると、ちょっと「天羽尚吾としての責任」からはフリーになった気がして楽しかった。

    久しぶりに会った友達に、昔のあだ名で呼ばれると、一瞬びっくりするけど、ゆあてゃ(ではないけど)だったころの記憶や感覚が蘇って、セーブしておいたデータをロードしたような感覚になる。今の自分が忘れていることを、その名前で呼んでくれる友人は覚えていたりする。ありがとうシナプス。

    ロンドンでは「Shogo」と呼ばれる。たまに「しょうぎ」や「しょうじょ」になるけど、それもそれで好き。これまで、天羽同志の集まりや、限られた人にしか「尚吾」と呼ばれてこなかったので、新たな自分のセーブポイントが増えた感覚。それにはどんな思い出が詰まるんだろう。

    台湾や中国系の友人は、いわゆる通称を持っている子も多くて「History」や「Art」みたいにカッコいいのから、春生まれだから「Spring」、シンプルに「Nancy」とか、なんかそれも羨ましい。もし作るならどんな名前にしようかな。あと「真実の名前」を聞かれたら、君が呼んでくれたら全部真実だよ。って答えるね。

  • イギリスのエージェントについてのお知らせ

    イギリスのエージェントについてのお知らせ

    イギリスでの活動をマネージメントしていただくエージェントが決定しました。

    NG PERSONAL MANAGEMENTというミュージカルや舞台へのキャスティングを中心とした事務所です。
    ありがたいことに、いくつかのエージェントからお誘いがあったのですが、代表のNatalieの協力的で、前向きな人柄に惹かれてマネージメントをお願いすることにしました。

    日本だと、事務所に所属する。と言いますが、こちらだと俳優がクライアントと呼ばれるという文化の違いを感じてます。
    もちろん、エージェントがいるからといって、仕事が決まったわけでも、生活が保障されるわけでもないですが、一緒に歩んでくれるパートナーが見つかったことが、とても嬉しいです。

    日本での俳優活動については、引き続きフォセット・コンシェルジュにお世話になっているので、ご用命がありましたら、いつでもご連絡ください。

    天羽尚吾

  • ミュージカル「NOW LOADING」チャリティー配信

    ミュージカル「NOW LOADING」チャリティー配信

    ミュージカル「NOW LOADING」舞台映像配信です。
    ※本配信は終了いたしました
    ご視聴いただいた皆さま、拡散にご協力いただいた皆さまありがとうございます。

    イントロダクション

    「ちょっと逃げ出さない?窓から抜け出して」

    休職中の”ジョニ“は、会社への恨みつらみを込めたマシンガントークで、うだつの上がらないゲーム配信をしている。突然ゲストが欠席し、参加者を募っていたところ、スポーツ一筋の”TAI“が、買いたてのゲーム機を手に参戦することに。優しく導こうとするジョニと、健気ながら地雷を踏みまくるTAIのやり取りは白熱してゆく。
    しかし彼には、胸の内に隠した”ある秘密”があった。

    丘田ミイ子による骨太な試演会レポートや、PR漫画、岡田育のレビューから、口コミに火が付き、多くのリピーターを魅了したミュージカル、待望のアーカイブ再配信決定!

    演出・プロデュース・作詞:天羽尚吾
    脚本:相馬光
    作曲:海老原恒和
    キャスト:天羽尚吾・海老原恒和

    チケット

    視聴チケット:2000円

    以前アーカイブ配信をご購入いただいた方は、配信期間中に同じURLでご視聴いただけます。URLが不明の場合は、チケット申し込み時のお名前と「購入完了のお知らせ」メールに記載の申込番号をご記入の上、こちらまでお問い合わせください。

    売り上げの50%を、パレスチナで緊急対応中の『国境なき医師団』および『UNHCRウクライナ募金』に寄付します。
    (例:チケット1枚ご購入の場合、500円を国境なき医師団、500円をUNHCRウクライナ募金へ振り込みをいたします)

    国境なき医師団「緊急チーム」
    パレスチナおよび、イスラエルとパレスチナにおける衝突の影響を受ける近隣諸国での緊急援助を行う。また、すべての紛争当事者に無差別攻撃の即時停止を求めている。
    UNHCRウクライナ募金
    UNHCRはウクライナ国内や近隣諸国に留まり、破壊された家屋の修理や寒さから身を守るための毛布や暖房器具を含む救援物資を届けるなど、緊急支援にあたる。

    寄付が現地に届けられるのかは、寄付が活動地に届くまでNHK「寄付は届くの?イスラエルとハマスの衝突から1か月」をご参照ください。

    寄付が完了した際には、公式サイト・各種SNSにてご報告いたします。

    アーカイブ再配信への想い

    舞台セットの机の上に乗っている、ボトル、薬、スマートフォン、PC、ゲームコントローラー

    絶対に演劇の道しかない。と、生きたことはありません。
    掴みたいと思ったチャンスを逃したり、生活に無理が生じたり、何千回と考え直しています。
    けれど、この作品を上演するにあたって、力を貸してくれた方たち、観劇してくれた方たち、あまつさえ、感想を寄せてくれたり、知人・友人におすすめをしてくれた方たちと出会えたことは「あ、がんばってよかったんだ」と、心の底から感じることができました。

    再配信の前に観返したのですが、かなり勇気が必要でした。文化祭マジックだったらどうしよう。みたいな。
    でもちょっと客観的になって観たからこそ、やっぱりこの作品がこの時代に生まれて良かった、もっといろんな方に観て欲しい。と思えたので、共同制作者である海老原恒和と相馬光に提案して、この企画が決まりました。ま、もちろん、今演出するなら…という欲は沢山ありますが、それすら、上演したから、感想をもらえたから、成長したからこそ思えることで。

    そして、みなさまにご覧いただく際に、この作品を通じて人道支援ができたらと願い、チャリティー企画として再配信をすることを決意しました。日本や世界中で起きている災害や戦争は数え切れないほどですが、社会の戦場から逃げ出そうと、傷つき藻掻く、ジョニとTAIを描いた物語を通じての支援であることを考え、国境なき医師団とUNHCRへ売り上げの50%を寄付いたします。僕がチャリティー企画を立ち上げるのはひよっこですが、寄付先はどちらも歴史と実績のある活動を続けてきた団体ですから、安心してお預けください。

    健康に生活ができていることは、たくさんの方たちと支えあい、助けてあっているからこそ成り立っていると、日々実感しています。現在僕が住むロンドンは、よくストライキで電車が止まるのですが、電車はただの便利な乗り物じゃなくて、多くの力によって動いていることを想像するきっかけにもなります。

    どうか、あなたにも、健やかで、誰かのやさしさに思いを馳せられるような、安らかな時間が訪れますように。

    天羽尚吾

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