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  • イギリスで日本のクィア演劇を上演!…に向けて

    イギリスで日本のクィア演劇を上演!…に向けて

    天羽の演劇業、最近静かなんですが、実はめっちゃ「Research and Development(通称R&D)」の真っただ中なので、そんな話を。

    さかのぼること2025年1月、Foreign Affairsから、「ビデオ会議しない?」と連絡が来る。彼らはイギリスで翻訳家を育成するワークショップや、翻訳劇の公演を行っている劇団で、以前彼らがノンバイナリーやクィアで日本人ルーツの俳優を探していたときにオーディションを受けた。

    なかなか思うように活動が進まない上に、VISAも切れそうだったので、思い出作りでもと参加し、「いろんなジャンルを渡り歩いて、とうとうイギリスまで来ちゃったんだけど、’I’m so lucky and talented(超幸運で才能ある)’から、どこでも何かしらの作品に出会えたんだよね」なんてほざいていたのが、役のイメージとあっていたと後に聞く。そう、舞台出演が決まった。

    出演することになったのは、新進気鋭の翻訳家たちが、1年をかけて英語に翻訳した戯曲を、抜粋して上演するショーケース。4つの戯曲の中のひとつ、劇団フライングステージさんの「美女と野獣 Kiss Canges Everything?」のドラァグクイーン、グロリアを演じることになった。

    再演時のポスター

    逃走中のチンピラ、リュウジは、取り壊し予定のマンションの地下に身を潜めた。そこで出会ったのは、煌びやかな恰好で歌い踊るドラァグクイーン、グロリア。足を負傷したリュウジの命は、彼女の手に託された。
    一つのキスは全てを変えるのだろうか?

    フライングステージは、1992年に旗揚げされ、代表の関根信一さんを中心に日本のゲイの姿をリアルに描く作品を作り続けているオープンリーゲイの劇団(12月末に新作公演「贋作・真面目が肝心」を上演)で、この作品は豊島区主催第8回池袋演劇祭審査会特別賞を受賞した二人芝居。当時グロリアは、脚本・演出の関根さん本人によって演じられた。

    本番前日の興奮はこのブログに綴った。当日は、とにかく観客の反応が良く、笑いや、緊張が肌に刺さってくるようで、役者冥利に尽きた。終演後も「あなたはどこに埋まっていた宝石なの」と聞かれちゃって、いやーこの一年レストランに埋まってましたけどね。なんて。

    翻訳をしたGareth(ガレス)と意気投合し、これまたやらない?!と、盛り上がり、私はこの作品の共同プロヂューサーになった。彼はオペラやミュージカルの劇作家で、大和日英基金に選ばれ日本で学び、ネルケの舞台『RAMAtical Murder』の字幕制作などに関わっていた犬好き。

    イギリスの演劇界は「Research and Development(通称R&D)」と呼ばれる研究と開発を繰り返す仕組みがある。例えば、俳優やドラマトゥルギーとワークショップを開催したり、歴史研究や調査を行ったり、ショーケースやスクラッチナイトと呼ばれる実験の場で発表をして、プロデューサーや観客から意見を貰ったり。そんなこんなを積み重ねて、資金が集まれば、ようやくフル尺での朗読公演をやってみようか!となる(もちろん資産があればR&Dを飛ばして本公演をすることも)

    一つの作品とじっくり向き合うことができる一方、「本公演」を打つのに何年も掛かるのはざらにあるので、時代性のあるものは難しかったり、モチベーションを保つのが難しかったり、予算が尽きたり。日本の小劇場の仕組みを話すと「どんどん自分の新作公演を劇場で出来るなんて羨ましい」と言われることもある。

    しかし、アイデアがあって、劇場やイベントに選ばれれば、「朝に稽古して、夜のスクラッチナイトに出て、フィードバック貰おう」なんて、限りなく経済・時間的なリスクが少ない状況で作品を試せる環境で、ついつい「プロの俳優なんでしょ!」とか「なにがあっても初日は開けなきゃ!」なんて思っちゃいがちだけど、あくまで「from scratch(ゼロから)」試す場所。クォリティがまちまちなのも醍醐味。

    © Kate Hockenhull photography

    4月には、劇団フライングステージの関根さんとお話しする機会があり、イギリスでの公演を目指す太鼓畔を押してもらう。ほとんどの演劇プロデューサーは上演権を取るのに四苦八苦するものなので、協力的な姿勢に感謝してもしきれない。そして、SOHOに位置するUnderbelly Bourlevardという劇場にて、2度目の抜粋公演を行い、A Young(ish) Perspectiveという演劇レビューサイトより星四つの高評価を獲得。

    並行してドラァグクイーンを演じるためのリサーチと称してドラァグパフォーマンスを学んだり、各劇場やファンディングに企画を持ち込む日々で、来年にはもう一歩進んだ進捗があるかも…?(ほんとにまだわかってない)

    イギリスには、LGBTQ+のコミュニティーを祝福するKing’s Head Theatreや、東アジア・東南アジアのLGBTQ+の映画やライブパフォーマンスのフェスティバルを行うQueer East、エビータやサンセット大通りの演出でその名をほしいままにする演出家Jamie Lloydはパートナーとイチャイチャする写真ばかりインスタに載せているし、トランス差別主義者のJKローリングやイーロンマスクに抗うかのように、クィアコミュニティを支え、祝福し、発展させる強い力が存在する。

    ロンドンで「1992年に旗揚げされたオープンリーゲイの劇団フライングステージ」と、紹介するたびに「なんて先進的なんだ」と驚かれる。そして、果たして今日本の演劇界はLGBTQ+をサポート・祝福しているだろうか?と思うと、いや、疑問が残る。ただ、小沢道成さん脚本・演出・美術のEPOCH MAN新作公演『The Closet Revue』では「男性として社会に生きながら、華やかな装いとパフォーマンスで自己を表現する人物たちを描く」そうだし、篠井英介さんがブランチを演じる「欲望という名の電車」の再演、いいへんじ『われわれなりのロマンティック』など、個性的なクィア演劇作品がたくさんあるので、観客や作家たちだけでなく、劇場や制作会社、文化庁、スポンサーといった方々にも、どうやったらよりクリエイティブに包括的に創作ができるか考え、取り組んで欲しい。

    僕は僕でこの作品を、日本のクィアシーンを、どうやって現代の観客に届けるか、同じくノンバイナリーのGarethと試行錯誤し続けている。LGBTQ+の権利を評価するヨーロッパ内のランキングが、2015年の1位から2025年には22位に墜落したUKを見てきた彼は、同性愛嫌悪やヘイトクライム(人種や性別、信仰などの特徴に基づいて行う犯罪や差別)を扱ったこの作品が、悲しいことに、今の英国人にも響くかもしれないと指摘している。また、クィアな作品・日本の作品、どちらもあるが、イギリスでその二つが混ざり合うことは稀であり、新たなコミュニティにスポットを当てられたらと奮闘中。

    周りまわって、日本でも公演ができたらなんて思いを馳せつつ、自分で言った通りこの作品と巡り合えたことは、本当にラッキーだなと思う。その幸運よ、ウエストエンドまで連れてっておくれ!

  • ロンドンで手に入る日本食材

    ロンドンで手に入る日本食材

    結論!工夫次第でかなり手に入ります。値段は2~3倍しますが…

    渡英前にこれでもかと詰めた日本食。誰もが餞別にくれたお出汁たち。上陸したその日に入った地元のトルコ系スーパーが、英語表記すら少なく、「明日から何食べていいか分からない」と、大泣きしたのがつい昨日のよう。日々味噌汁を飲んでおります。

    日系スーパー

    Rice Wine Shop

    ロンドンにある日本食材店「Rice Wine Shop」の外観。看板に「JAPANESE FOOD」「SUSHI TAKE AWAY」などの文字があり、店内には商品棚が見える。

    一番お世話になっているのは、ロンドンの中心・SOHO(ソーホー)にあるRice Wine Shop(らいすわいんショップ)。劇場街の近くにあるので、舞台に行く前に立ち寄り、セール品を購入して、劇場の荷物チェックで「いっぱい買ったね~」と言われたり。

    近くには有名なJapan Centre(通称:ジャパセン)という大きい日本スーパーもあるのですが、値段が高いことが多く、どちらかというと観光客向けなので、あまり利用していません。らいすわいんは、小さめのコンビニくらいのサイズであるものの、味噌や醤油、お米、お菓子、餃子の皮、龍角散のど飴、味覇、こんにゃく、お好み焼きの粉など、在英日本人の心を掴む品ぞろえが割と手ごろな価格で手に入るので、おすすめです。

    Natural Natural Finchley Road

    野菜や果物が並ぶ市場の棚と、玄米高菜おにぎりのパッケージ。棚には有機じゃがいも、玉ねぎ、トマト、レンコン、里芋などが並び、価格表示もある。おにぎりのラベルには「Brown Riceball (Pickled Veg)」「玄米高菜」「£1.40」と記載。

    駐在の方や、ちょっとリッチな日本人たちが住んでいる北西のエリアには、natural natural(なちゅーるなちゅーる)が3店舗あります。お値段は少しだけお高めですが、店内は綺麗で品揃えも良く、特に新鮮なお野菜やお刺身などが充実。

    写真右側のおにぎり。ええ、もちろんプラスチックは環境によろしくないのですが、パリッとしたお海苔に、玄米と高菜のシンプルなおにぎりを食べた日にゃ、きちんと泣きそうになりました。

    Tazaki Cash and Carry

    東京における新木場・豊洲あたりっぽい雰囲気のエリアにあるTazaki(タザキ)は、UKやヨーロッパで日本食材の流通を行い、YUTAKAという日本食ブランドを立ち上げたTAZAKI FOODによる倉庫風のデカいスーパーです。元はSee Wooという中国系スーパーだったそうで、かなりその面影を残しつつ(お店の半分くらいは東・東南アジア食材です)冷凍食品や、デカい醬油など、とにかく安く買いたいときにおすすめです。ただし、場所が多少辺鄙なので車が必要。

    おそらく、上記のスーパーたちの卸を行っているのがここなので、特に賞味期限間近(や、過ぎてるもの)の価格は、とても安い。しかし、何があるかは博打で、絶対ありそうな餃子の皮を求めて来たのに、完売していたりと、品ぞろえは不安定。Cash and Carryとありますが、業務スーパー的な意味で、勿論一般の人も使えますし、現金を用意していく必要はありません。

    アジア系スーパー

    たとえば、チャイナタウンにあるSeeWoo(シーウー)、中国版TazakiのようなWing Yipなど、ロンドンで「Asian Grocery Shop」と検索すればかなり多くのアジア系スーパーマーケットがあります。その中でも最近街の中心部にあり、勢力を拡大しているのが、韓国系スーパーマーケット。だってほら、ごま油恋しくなるじゃん。

    冷凍食品売り場の棚に並ぶ「HARUMI」ブランドの焼き鳥サテー味と蒸し鶏餃子のパッケージ。パッケージには「焼き鳥のサテーソース」「蒸しチキン餃子 」「Rich in flavour」などの文字が記載。
    味わい深い謎の冷凍食品と出会えるのもアジアンスーパーの良さ。サテーソースってなに?

    Oseyo

    どんどん店舗数を拡大しているのが、Oseyo(オセヨ)。韓国食品だけではなく、お醤油やごまなどの調味料や、餃子や魚介類などの冷凍食品の取り扱いもあります。たまにBoots(ブーツ)などのスーパーで見かけるTANPOPOというお弁当ブランドは、Oseyoによるもの。

    Seoul Plaza

    Oseyoに続いて、ロンドン中心部やアジア人の多いGolders Green駅などにあるSeoul Plaza(ソウルプラザ)。ちょっとしたお弁当の取り扱いもあります。

    英国スーパー

    日本食材コーナーの棚に、抹茶リキュール、ラムネ、醤油、寿司米、味噌、カツカレーペースト、アサヒビール、ライスクラッカーなどが並んでいる。価格表示あり。
    突如始まったジャパニーズフェア

    ここまで、アジアンスーパーをお伝えして来ましたが、実はどこにでもあるTesco(テスコ)、Sainsbury’s(セインズブリーズ)、ちょっとお高めのM&S(エムアンドエス)やWhole Foods Market(ホールフーズ)などにも、だいたいASIANコーナーがあり、11%くらい日本食の恋しさを紛らわせてくれます。また、近しい味の野菜もたくさんあるので、慣れてくればかなり便利に使いこなせるはず。例として主にSainsbury’sで、どんなものが取り扱いがあるのか列挙しますね。

    ※価格は2025年7月現在です。大体£1=200円くらいで計算すると価格帯が分かりやすいと思います。

    野菜

    わけぎ(Spring Onions)69p

    スナップエンドウ(Sugar Snap Peas)£1.55

    ほうれん草(Spinach)£1.35 ※ただし茎は無し

    キャベツ(Sweetheart Cabbage)69p
    とんがりコーンのような形が特徴的で、日本のキャベツのように柔らかい。丸っこいキャベツはロールキャベツなどの煮込み料理向き。

    白菜(Chinese Leaf)£1.40
    日本で買う白菜よりは小ぶりですが、キャベツと違う出汁が出る白菜はやはりありがたい。

    ネギ(Leeks)£1.39
    日本のより太め、泥がついてることが多いので、よく洗うべし

    チンゲン菜(Pak Choi)£1.50
    水菜や小松菜は全然手に入らないのに、チンゲン菜はある!と、感動。

    もやし(Beansprouts)75p
    ちょっと高めだけど、そもそも「日本のもやしは安すぎる」と農家さんも嘆いていたので適正価格な気もする。缶詰のもやしもある事を知り、興味…!

    しいたけ(Shiitake)£1.70
    マッシュルームばかりだったイギリスのスーパーに革命が!日本のより薄いですが、やっぱり美味しい。ベジタリアンの中で肉に感触が似てる!と話題になった事も後押しをしたっぽいので感謝。

    オクラ(Okra)£1.70
    山芋とか納豆は日本スーパーに行かないと無いので、何かねばねばしたものが食べたくなった時におススメ。

    雑に置かれてる野菜たち。割と嫌いじゃない。

    乾物や調味料

    日清の袋麺(Demae Ramen)75p
    「出前一丁」という、知らない名前で売られている日清の袋麺。ふっつーに袋麺なので、すごく助かる。ごま油が別添えでついているのもポイント高い。辛いの好きな方は、辛ラーメンもどこにでもあります。

    タイ米ジャスミンライス(Jasmine Fragrant Rice)£8.00
    日本スーパーでお米も手に入るのですが、このお米を1時間くらい給水させれば割ともちもちのご飯が炊けるので、個人的に推してます。何しろ安い!

    キッコーマン醬油 500g(Kikkoman Soy Sauce) £4.10
    日本スーパーで買う方が安めですが、醤油が!英国スーパーで手に入る!

    うどん(Udon Noodles)£1.00
    日系スーパーやアジアンスーパーで手に入るもののほうがおススメですが、一応うどんもあります。乾麺も

    豆腐(Tofu)£1.75
    スーパーの冷蔵庫で売られている豆腐は、基本的に硬いことが多く厚揚げなどには良いですが、冷奴などには不向き。紙パックに入れれて常温保存できる豆腐がおすすめです。色んなブランドがありますが、特にClearspring OrganicSatonoyuki Tofuがお気に入り。しかし、日本で一丁100円で買えていたころを思い出してホームシックに。

    カレールウ(Japanese Curry)£2.75
    日本のカレーはイギリスでは「Katsu Curry(カツカレー)」と呼ばれています。例えカツが乗っていないとしても。

    油揚げ(Abura-Age)£1.10
    ありがとうYUTAKA…これからもよろしくYUTAKA…。でも正直、かなり大きなスーパーに行かないと無いかもしれません。日本食スーパーにはよく冷凍で売られています。

    わさびチューブ(Wasabi)£1.75
    寿司の人気はすごいですね。その勢いで是非、にんにくや生姜チューブも…と思っていたら、格安スーパーのLidlなどで見かけるようになってきました。

    鯖缶(Canned Mackerel Fillets)£1
    トマトソースやオリーブオイル漬けもあります。

    たべっ子どうぶつ(Dream Animals Butter Biscuits)£1.00
    卵不使用の言わずと知れた懐かしお菓子。まさかイギリスで会えるなんて。

    宅配サービス

    WASO

    10年前に僕と同じYMSビザで渡英した方が立ち上げた日本食品の宅配サービス。タイ米や、イタリアで作られた日本米のゆめにしきは、他のスーパーでも、手に入りやすいのですが、日本米や特定のあの味噌が食べたい!と欲が出たときに、出会っちゃいました、WASO(わそう)。

    WASO公式サイトのスクリーンショット
1. 精米したて 北海道産ななつぼし5kgの白米袋。白いパッケージに緑のラベルで「精米したて ななつぼし」と記載。
2. 鰻の蒲焼き1切れが白い皿に盛られている。Nobu Sakaguchi監修、120-130g、セール価格表示あり。
3. A5鹿児島和牛リブアイすき焼き用スライス肉。黒いトレーに入っており、赤身と脂のバランスが美しい。
4. A5上州和牛リブアイしゃぶしゃぶ用スライス肉。緑の葉が添えられた黒いトレーに入っている。
5. サーモンのぶつ切り90-100g。丸い黒皿に盛られ、オレンジ色のサーモンが中央に山盛りになっている。
6. 冷凍ウニ(カナダ産)100g。白いトレーに6列に並べられたウニが入っている。

    しかもなんと、離島含むUK全土へ配送料無料(ミニマムオーダーは£29.95)用事のついでにお買い物に行っても、冷凍食品を持って帰るのは難しかったり、そもそも交通費が高いイギリスでは、配達のほうが安いのでは…?と思う事も。しかもHPが日本語対応で探しやすい&刻みミョウガや塩昆布、十割そばなど、スーパーではなかなか遭遇出来ない商品も揃っています。

    ロンドンに住んでるからか、早いときは当日~翌日には届きますので、逆に要注意。

    初回注文時に友達紹介コード「t2na5p」を入力すると、15%の割引、僕にもポイントが入りますので良かったらご利用いただけると嬉しいです。

    ocado

    英系スーパーで手に入るものは、だいたい手に入りJapaneseを選択すると、上島珈琲や枝豆など、色んな商品が並びます。でも個人的に利用したことはまだありません。

    その他の宅配サービス

    世は大宅配時代!らしく、らいすわいんしょっぷ、Tazakiを運営しているYUTAKA、もちろん紹介したSainsbury’sも、それぞれの宅配サービスを実施しています。私は貧乏性というか、貧乏なのでついつい足を伸ばして買いに行ってしまいますが、自分の環境に合う宅配サービスが見つかれば生活の基盤がしっかりとするかもですね。

    まとめ

    ああ、ついつい「いかがでしたか?」というアフェリエイト定型文を書きたくなりますが、抗わねば。だって僕は、アマゾンのアフィリエイト審査に落ちた人……。

    ということで、ロンドンでもかなり日本食品は手に入ります!お陰で、レバニーズ料理や、アフリカン料理などのスキルが全く伸びず、ついつい愛する白ごはん.comでレシピを探し始めたりしています。とはいえ、出汁パックやニラ、山芋、おから、赤福(日本でも難しい)、旭ポン酢、山吹 無添加大寒仕込み(好きな味噌)など、ニッチな商品は手に入りづらいので、日本への一時帰国が楽しみですし、友達がイギリスに来る際の差し入れに生かされています。

    イギリスの物価や日本からの配送料を考えたら、値段が2~3倍するのは仕方ないですし、(たまにお野菜などは日本より安かったりする。ありがとう。生活必需品への消費税0%)売れなくなったら、取り扱いの見直しをされてしまう可能性もあるので、積極的に買うようにしています。そう思うと、買い物もいちいち意思表示であり、社会参加ですね。ロンドンに来る理由は人それぞれですが、食が不安と言う方も多いかと思いますので、どなたかの参考になれば幸いです。

    イギリス生活御用達アプリ

    イギリス生活や海外生活で使うあれこれには、友達紹介ができることが多く、もし下記のリンクを使っていただけたら、お互いに特典があるのでとても嬉しいです。ちなみに、各サイトやアプリの使い方は「○○ 使い方」で素晴らしい記事たちが出てきます。

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    giffgaff:日本に無料でSIMを送ることができるので、現地に着いた瞬間からスマホを使えて安心しました。このリンクからの申し込みで、お互いに£5獲得できます。

    もし、この記事書き手の天羽尚吾を知らないよ~という方がいましたら、作品をご覧いただいたり、InstagramBlueskyをフォローしてもらえたら嬉しいです!質問もいつでもお寄せください。

  • 30代からの自己肯定は、過去に糸を通すことかもしれない

    30代からの自己肯定は、過去に糸を通すことかもしれない

    日本に居る時は、かなり下駄をはかせてもらっていた。自己紹介では「仮面ライダーシリーズってご存じですか?日曜の朝にやっている…そうなんです。そちらで悪役を演じたり、ドラマの相棒ってご存じですか?」と、謙虚なフリをした導入をすれば「名前は知らないけど一応プロの俳優なんだ」と思ってもらえることが多い。演劇を知っている人なら「弱虫ペダル」「ホリプロのピーターパン」「ブス会*」などの切り札がある。

    しかし、ここはイギリス。僕の経歴を伝える為には、作品名や役名だけじゃなく、何故選ばれて、どんなことをして、何が今の経歴に繋がり、何故このポジションに相応しいのか、説明しなければならない。しかも業界も肩書も漂ってきたので、首尾一貫していないように見えるのだ。

    うろ覚えのキャリア初期から、最近過ぎて客観視できないものまで、記憶とデータを漁るうちに、「ええ仕事しとる。」と感心したし、表面上は繋がってないように見えても、色んな糸で自分の経歴を縫い合わせることが出来るなと気が付いた。

    僕の演劇デビュー作、世田谷文学館主催「ガラスの仮面第二期生」で演じたのは、開演するや否や上裸になり、ブラジャーを付け始める女装少年。少年社中「贋作・好色一代男」での妖艶な稚児・菊丸、「モブサイコ100」の魔津尾、現在ロンドンでプロデュース中の劇団フライングステージさん原作「美女と野獣」のドラァグクィーン・グロリア役と、18年もクィアキャラクターを演じ続けているレインボーな糸。

    高校の頃に自主製作をした「Cicatrice」では、職業差別に苦しむ死刑執行人と、女性の連携、同性愛。今となってはイマーシブシアターと呼べるだろう「追風バルカロール」は劇場空間を船内に見立てた18世紀の移民ラブストーリー、ロリイタ服のプライドを精神に纏うと決めた女性を描く自主製作映画「クローゼットのお姫様」からの、有害な男性性に藻搔く男たちを描いた「NOW LOADING」と、「マイノリティに光を当てた社会派ミュージカル(でもエンタメな演出)」しか作ってないことが証明される思ったよりも太かった糸。

    最悪だったオーディションをまとめる糸、求められたことを確実にこなした仕事人な糸、今思えば、もちょっとできたんじゃないかの糸。「この4作品に来てくれたこの人は、こんな分析をしてくれた」という祭縫い、「初観劇の寿司職人を呼んだら花束を抱えて号泣してた」という安全ピン、「こんなお手紙を貰った」という実存する束もある。

    観に来てくれたり、関わった人たちそれぞれの糸があるだろうから、僕もしらない縫い目があるのだろう。Twitterは辞めたけど、お世話になった西田シャトナーさんにどんな声を掛けてもらってきたかなと、「天羽 from:Nshatner」で検索をしたら涙が出そうになった。これはシャトナーさんからのギャザー。

    ついついキャリアばかり目を向けてしまうけど、保健室、心療内科、カウンセリングを通ったからこそ切れてない糸だったり、血涙を流して節約したから長さがギリ足りた糸だったり、ロンドンに来てもこうやってブログを書いてるからこそ、誰かの記憶の中で僕の糸が途切れてない。みたいな糸もあるかもしれない。

    これまでの人生「これから」ばっかり意識して生きてきたけど、31年間色んなところで色んなことしてきたわけだし、偶にはこうやって過去を振り返って、自分の頑張りを愛して、選ばれなかった時にちゃんと自分側に立つこととか、「相手のセンスかタイミングだなー次はこの縫い目で勝負するか」と、策を練ったり、「あれ、ここの部分、まだ全然世間が評価してないじゃん!売り出していこ!」と、ブーストかけることによって、仕事が一番楽しいと噂の30代40代をノッていきたい今日この頃。

    そういえば、小沢道成さんがロンドンで「Our Cosmic Dust」を上演していて(素晴らしかった!)、日本からクリエイティブチームが参加したり、たくさんの俳優が応援しに来たりしてて、人望…ってなった。もうね。2年くらいいるのにね、まだね。誰もロンドンに来てくれてない。さみしい。いいもん。こっちにも友達いるもん。と、すぐに糸をこんがらがせようとしたけど、小沢さんのお陰で久しぶりに再会できたプロデューサーの半田桃子さんをフィッシュアンドチップスに連れてくことが出来て、在英人の務めの赤と青と白の糸が通った。

    来るときは教えてね!電子化されてない本と、日焼け止めクリームと、日本でしか手に入らない食材を持ってきて欲し…

  • 流れに身を任せていたらドラァグデビューしてた

    流れに身を任せていたらドラァグデビューしてた

    5月13日の火曜日、ロンドンにあるクィアなクラブ「THE DIVINE」にてドラァグクイーン・Showgirl(ショーガール)がデビューを果たしました。マジで?

    僕自信が当初勘違いしてたので、念のためですが、「ドラァグクイーン」は「薬漬け女王(Drug Queen)」ではなく「引き摺るほどのドレスを着た女王(Drag Queen)」です(諸説あり)。日本では単に女装と呼ばれたりもしますが、ドラァグキングという男性的なドラァグもいたり。女性のドラァグもあったりするので、超多様です。

    クラブに侵入するため、ルポールのイベントに行くため、メイクアップをしてドレスを着て出掛けたことはあるけど、どこでドラァグを始めればいいのか、お酒強いわけでもないし、そもそも日本で俳優活動するときにドラァグやってるって大丈夫なのか?みたいな懸念から(もちろん、ドリアンロロブリジータさんやエスムラルダさんがいらっしゃいますが、若手俳優界の一員としてはなかなか思い悩んだ)ドレスもメイク用品も箱に閉まったままだった。

    WERQ THE WORLD 2020に行った時の装い。今回もこの写真を応募に使った

    とはいえ、ドラァグクイーンのような装いの魔津尾や、1月に出演したロンドンでの朗読公演では、オープンリーゲイの劇団フライングステージさんの戯曲「美女と野獣」のグロリアを演じる機会にも恵まれ、ドラァグのスキル磨いたり、パフォーマンスしたいなと思うように。

    そんな中見つけたのが、ドラァグショー「The Molting Season」に出演できるオーディション。名前すら決めていなかったので、友達にアドバイスをもらいながら、名前を「Showgirl」にする。(尚吾を英語っぽく読むと…そう、駄洒落)「どんなパフォーマンスを考えていますか?深夜2時に考えついた生焼けのアイディアでもOK」と質問されたので、神田沙也加さんのマイ・フェア・レディの演技大好きだったなとか、イライザが英語の発音を磨かなきゃならないなら、僕なんてもっとでは?みたいなあたりから、「東京からロンドンに来たShowgirlが住む家を探しながら英語を勉強するMy Fair Ladyなミュージカルパフォーマンス」という概要をでっちあげたところ、チャンスを勝ち取る。

    今後どれくらいドラァグをするか分からないし、お金もないから、つけまつげとスカート、ヒール、写真撮影用の着物(日本に戻ったらいくらでもあるのに…!)だけチャリティーショップやフリマアプリで購入して、ミシェル・ヴィサージュに怒られそうなウィッグ無しのドラァグの準備を進める。

    台本を書くのがとにかく大変で、面白いかどうかの以前に、意味わかる?みたいな不安が募って、リハ前までは絶望。本番前日にリハーサルがあったので、全力で挑んだら思ったよりウケて、パフォーマンスのアドバイスをくれるメンターからは、「他の人にはびっしりメモを書いたけど、君のパフォーマンスはそういうことじゃないと思ってペンを置いて楽しんじゃった」と言ってもらい自信がつく。いや、アドバイスはくれ。

    ロンドンに居ると、ほとんど誰も僕の経歴を知らないし、セリフの解釈や演技云々の以前の問題が山積みだし、チャンスもなかなか掴めないから、明確な自信は失って、漠然とした謎の自信だけで突き進んでいたんだけど、考えてみたら、ステージに立つ、観客の呼吸を掴む、パフォーマンスを完遂する。みたいなことは何十年もプロフェッショナルとしてやってきたんだよね。

    当日は客席が驚くほど暖かく、よく笑ってもらえたし、「リップシンクだと思ったら生歌で何が起こってるの⁉︎ってなった!」とか移民を削減すると発表した政府への皮肉が、「最高のパンチラインだった」言ってもらえて、とにかく安心した。安心したので、もっと皮肉を効かせたいなとか、次にやるなら何のミュージカルかな。とか、考え始めた。

    パフォーマンスをした3人のドラァグ Photo by Matti (@matti_arti)

    今はとにかくいろんな方向に種を蒔いている。ミュージカルの演出するぞ!!と心に決めつつ、俳優としても、ちみちみとミュージカルやドラマのオーディションは受け続け、先述した「美女と野獣」の公演を行うために翻訳家とプロデュースを進め、日本で公演するミュージカルの脚本も書いて、コラムやら何やら書かせてもらえないかなーとブログを執筆しつつ、今度はドラァグクイーンとしてのラインナップも増やせたら、が加わった。どれも安定した道じゃないし、何の保証もないけど、とにかくどうにか舞台と関わりながら、猫と共に食べていけるほどの収入を得られるようになれたらな。と願ってやまない日々。

    とか言ってたら2回目のリーディング公演が決まりました。1枚スワイプしてね。

    パフォーマンスは最高に楽しかったのに、ちょっと燃え尽きていた今日この頃。でも、この記事を書いているうちに、きついけど、アーティストの道なんて有史以来ずっときついんだから、それを当たり前と思って楽しもうと、思えてきた。よかったよかった。いつか日本でもドラァグパフォーマンスできますよーに!

  • 北野武「首」は、クィア映画ではない

    北野武「首」は、クィア映画ではない

    ロンドンでQueer East Festivalのオープニング作品として北野武の「首」を鑑賞した。ホモエロティックなシーンは確かに描かれているが、誰も男色に思い悩んでおらず勝手に生き生きとヤリ合ってる潔さが、ある意味ラディカルで面白い。西洋的価値観の影響がまだ弱い頃の日本。

    しかし一方で、ビートたけし演じる秀吉の、どこまで出世しても武士や男色の美意識の中で生きられず、壊れた望遠鏡で戦地を覗く外野の「百姓上がり」に過ぎないという悲哀、そしてそれを凌駕するシュールな面白さの複雑さと比べると、男色の描写はとたんに甘くぼやけてしまう。だから、これはクィア映画ではない。いや、Queer Eastが勝手に招致したわけだが(この団体自体はすんごく応援中)

    裸で横たわる光秀と村重の布団は驚くほど乱れておらず乾燥していて、匂い立つものが何も無い。たびたび挟まれるキスシーンにも、出世を目論む瞬間や、生き死の瀬戸際より遥かに薄っぺらく、「なんかまあ、北野武監督が言ってるし…頑張るか…」といった気おくれしている空気すら感じる。

    ゲイじゃない俳優や演じたりすることで、躊躇や無理解がにじみ出てしまうのであれば、どうしてクィアなクリエイティブ陣やら俳優陣、あるいはインティマシーコーディネーターの力を借りられないのか。実は「出世のために男色まがいをしている」という演出であれば、その白々しさに意味が宿ったかもしれないが、「百姓」である秀吉が理解できないほど燃え上がっている描写としては不十分。

    唯一、予告編にも登場する信長が刀の先についた饅頭を村重に食べさせ、血みどろになった口に接吻をするシーンは、三島的な倒錯感と迫力に満ちていた。好みではないが。

    あんなにチュッチュしてるのに、予告編には一切登場しない

    別に生々しくする方向じゃなくても、男色をもっと面白く、もっと気まずく描く方法は無数にある。他のシーンと同等か、それ以上に。

    これだけ予算をかけて、男色をロマンス以外の形で描こうとする試み自体は非常に面白く、どうにか助成金を貰って短編作品を作っている各国のクィアアーティストから相当な嫉妬を集めているだろう。だからこそ、監督・北野武には作中の秀吉のように「わかんねえや」で済ませないで欲しい。

  • Kubi (首) is not a QUEER FILM.

    Kubi (首) is not a QUEER FILM.

    I watched Takeshi Kitano’s Kubi as the opening film of Queer East Festival in London. The freely and vividly homoerotic scenes are certainly there, and no one seems to be conflicted or tormented about their desires. That kind of unashamed vitality feels, in a way, such a radical especially, as a historical Japanese film. It is a Japan from before Western values took hold.

    That said, when compared to the bittersweet complexity of Beat Takeshi’s portrayal of Hideyoshi—a man who, no matter how far he climbs the ranks, remains a mere “peasant-turned-general,” always on the outside looking in through a broken telescope, unable to live within the aesthetics of the samurai class or their appreciation of gay love—the depiction of queerness in the film becomes suddenly shallow and vague. Which is why I’d argue; this isn’t a queer film. Sure, it was just Queer East invited it (and to be clear, I wholeheartedly support itself).

    Take the scene where Mitsuhide and Murashige lie naked in bed. The Japanese style bed is bizarrely tidy and dry there’s not even a trace of sensuality. The repeated kissing scenes, too, feel far more superficial than moments of ambition or life-and-death stakes. There’s even a sense of hesitation in the air, like: “Well… Kitano says so, so I guess I’ll give it a try…”

    If having straight actors play these roles leads to awkwardness or a ignorance, then why not bring in queer creatives, queer actors, or even intimacy coordinators? I’m here! Although I’m in London though. If the intention had been to show characters engaging in same-sex acts just for the sake of social climbing, then that hollowness might have made sense. But if we’re meant to believe that the peasant-born Hideyoshi is witnessing a passion so intense he simply can’t understand it. It’s just not convincing.

    The one exception is the scene, also featured in the trailer, where Nobunaga feeds a manju off the tip of his sword to Murashige, then kisses his bloodied mouth. That moment had a perverse Mishima Yukio-ish esque intensity to it, powerful. For my desclaimer.Not really to my taste.

    Despite all the kiss scene in the film, not a trace of it appears in the trailer.

    It’s not that things have to be explicit. But there are so many ways to make queerness feel funny, tense and awkward.

    The ambition to portray historical gay relationships in a form other than romance, and with this kind of massive budget, is genuinely intriguing. I imagine queer artists around the world—myself included—who are scraping together grants for short films, are wildly envious. And that’s exactly why I hope Kitano Takeshi, as director, won’t just brush it all off with a “dunno, man” like his Hideyoshi character does in the film.

    ★★★☆☆

  • Drag Me a Name!

    Drag Me a Name!

    Am I a drag?

    Well, I’ve played three different drag queen roles on stage, and I’ve snuck some sneaky drag into a few parties. But I’ve never actually claimed a drag name of my own… not yet.

    Some of my dream roles are Angel from RENT, Hedwig from Hedwig and the Angry Inch, and Benten Kozō from Kabuki. Certainly, I’m also very down to play Mimi or Rapunzel—I’m versatile like that.

    Back in Japan, most actors avoided announcing their sexuality or gender identity publicly. I followed that unwritten rule. But here in the UK, especially theatre world, sharing your pronouns is totally common. I’ve felt much freer to represent and support the queer community since I came out as non-binary last year (I know, but a big step for someone from Japan). It feels amazing.

    I’ve been lucky to play a few drag roles in the UK—and I realised that my drag could actually inspire people and make them laugh. And drag lives in theatre, in cabaret, on the scratch night. That opened up a whole new world for me. Could I expand my creativity through drag? Could I find a persona that blends theatre, gender, and thoughts in my own way?

    I’m currently applying for a drag scratch night, produced by Matti and Bard the Beholder. Which means—it’s time to drag my drag name. Wouldn’t be the most exciting?

    So… what kind of queen am I?

    My Werk Room entrance line would definitely be: “I AM the DRAMA QUEEN!” Obviously. Theatre references are a must. But I don’t wanna too niche because I am already niche. So, what else? Something shoutable. Some name ideas I’m playing with…

    My Fair Neki

    “Neki” is Japanese net slang for “sister,”. I’m in London, I’ve got a massive accent (not Cockney, sorry)—it seemed perfect. But “Neki” is pretty minor, and might not clearly link back to Japanese culture for people here. Still, I will perform as My Fair Neki at some point, I promise.

    Showgirl

    My real name is Shogo, and people often struggle to pronounce or remember it. I tell them like “Just think SHOW must GO on.” or, “Call me Showgirl!” but it’s a just me, not a separate persona. Although, for my disclaimer, RuPaul is RuPaul.

    Something with ‘Amor’?

    My family name is Amo (天羽), which means angel wings or sky wing but I’ve been crawling through a grounded life. Not winged anymore. Sound-wise, it’s close to amor, but I’m not that familiar with Spanish or Italian culture, so I’m still hesitating. Also, I’m not romantic.

    I should’ve brought my red heels and wigs from Japan. I want to avoid buying mass-produced dresses, but I’m also not great at sewing… So there will be challenges. But yeah, even if I walk on stage in jeans and a white t-shirt, I can just say “This is a Jamie Lloyd–style drag queen.” Conceptual. Theatre darling.

  • 効率化で僕の首が切られそうな話

    効率化で僕の首が切られそうな話

    効率という言葉は好き。身体は一つだし、時間は有限だし、貧乏暇なしなので、どうにか日常を効率化させようと、お恥ずかしながらライフハックと呼ばれるものをいくつか実践していたりする。でも弊社にとっては僕自身が「効率的」じゃないっぽい。

    ロンドンのレストランで働き始めてから1年半になる。早くガラスの靴で闊歩したいのだけど、まだ演劇の王子様のお迎えは来ない。とはいえ、日々競争な演劇と違って、レストランのバイトは「求められることは出来る。しかも、結構良く出来る。だってボスに時給上げてもらったし、なんならちょっとおばさんになってるし」と、自信を持って働けるので、何とか続けられている。

    そんなレストランも、徐々に変化し、カクテルの素が工場から送られてくるようになり、支払いはQRコードになり、負担が減ったぞ~と喜ぶも束の間、注文から支払いまですべてスマホで行うアプリが導入された。そう、演劇の片手間に働く奴なんて、もういらないのだ。シンデレラ、王子を待っている間にお家を追い出されたらどうなっちゃうのー?!の巻。

    スーパーやコンビニ、ファストフード店は、ほぼセルフレジや注文システムが導入されているし、毎年上がる時給は労働者にとっては助かるが、企業にとっては足かせだ。分かるもん。人件費考えなくて良いなら、アンサンブルが無限に出てくるミュージカル作ってるもん。

    システムが発展途上なこともあって、常連さんはイライラするし、店長やウエイターたちからも不満続出、しかも運営側は「お客さんとコミュニケーション取ることを忘れずに☆アップセールス☆」と抜かしやがるので、こりゃイギリス名物のストに加われるかなと楽しみである一方、「効率化」ってこういうことだよな。としみじみしている。イーロン・マスクに解雇された米政府の職員の気持ちが微塵だけ分かるよ。きっと。

    僕が今までした接客だって、どれもが売り上げに結びついている訳でもないし、観光客の多いロンドンでリピーターがどれほど見込めるのかなんて不明。何度も傷ついたり喧嘩したりもしたけど、どうにか自分ができるサービスを、自分のやり方で提供できる自由は、小さいけど大事な働きがいでもあったなと思う。そして、真っ先に削られるのが末端の労働者で、働くにしろ、辞めるにしろ、白人中年イギリス人男性の懐を守るための道具なんだなーと思うと、あれ、やっぱり、労働ってクソですか?(割と働くの好きなのに!)

    正直言えば、真面目に1年半働いているので、すぐに僕が首になることはないんだろうけど、学校に通っている間や、語学がままならない時にもできる仕事が少なくなるかもしれないという不安はある。しかし、歴史をみれば、形を変えずに残っている仕事のほうが少ないくらいだし、介護や公共サービスにも目を向けて自分の副業を考える良い機会かもしれない。

    全然便利でも効率的でもない舞台は、そうだと自覚した上で真向に時代に逆らってゆけば、それだけで面白いかも。ロンドンでも日本でも景気の良い話を聞かないし、お金儲けには向いてないのに、観客は高いチケットを払わなきゃいけないなんて、超が付く不条理劇。ボロボロのドレスのまま舞踏会に繰り出して、ノブリスオブリージュを掲げよう。

  • 2025年ロンドン生活費

    2025年ロンドン生活費

    最低賃金も上がるが、インフレも進むロンドン。何かが安くなったのを見たことがありません。去年に引き続き、ギリギリに削っている貧乏生活をしていますが、あれ、ジリジリと上がってない?

    1年経ってちょっと目線が変わってきたロンドン生活を振り返りながら、2月の生活費を公開します。

    2025年2月総支出

    CategoryBudgetSpend円換算(£1=190円)
    家賃・光熱費£800£800152,000円
    食費£150£134.4725,550円
    交通費£120£15529,450円
    健康・美容費£70£00円
    通信費£10£101,900円
    外食費£130£36.496,934円
    芸術・教育£150£238.1344,485円
    雑費£60£22.064,192円
    合計£1,490£1397265,430円

    去年より高い項目は赤字・太字にしています。

    家賃・光熱費 £800

    明るい寝室の写真。大きな窓には白いブラインドがかかり、外にはレンガ造りの住宅が見える。部屋には緑の模様が入ったベッド、黒い編み椅子、木製のライティングビューローが配置されている。壁際にはグレーのチェストの上に大型テレビが置かれ、壁には丸い時計が掛かっている。

    £100ほど値上がりしましたが、これは去年の引っ越しが理由ですね。生活費の大半を占めているので安くはないですが、居心地の良いフラットなのでラッキーだなとも思っています。今も写真にある窓辺のライティングビューローでブログを書いていますが、この小さな机がとっても落ち着きます。

    家賃の値上がりはイギリス人でも辟易としていますが、まだしばらく続きそうです。そういえばこの間、ロンドンの川にナローボートと呼ばれる船で生活する物件を見つけて、£1050なんて、誰かと住めば意外とありなんじゃ…!と思ったのですが、めっちゃくちゃ寒いらしいです。そりゃそうだ。

    食費 £134.47

    白い皿に盛られたソイミートと野菜の炒め物、木の器に入った豆腐とわかめの味噌汁、茶碗に盛られた白ご飯、トマトと葉物野菜のサラダが並ぶ和食の食卓。箸と箸置きが添えられ、編み目模様のランチョンマットの上に配置されている。

    これはまた全然参考にならないのですが、うちのフラットは仲が良く基本的に誰かがみんなの夜ごはんを作るんです。それはめちゃめちゃありがたいのですが、去年のようなギリギリ食生活というよりは割と豊かなお家料理を食べることになったので、だいぶ値上がりしましね。ただ、外食を減らして、お家ご飯を贅沢にしたり、友達とご飯を食べたいときも餃子パーティーや鍋をお家でやることによって、バランスが取れています。

    ロンドンにはWASOと言う、日本食品の配達サービスがあり、お米が£20(3800円)で手に入ります。今日本のスーパーでお米の値上がりが激しいと耳にするので、日本の農家さんを応援するためにも、ふっくらして、甘みがあるお米の為にも、ちょっと贅沢を始めました。

    ちなみにLidlという激安スーパーに行けばジャスミン米が安く手に入り、給水を1時間くらいするとふっくらと炊けて美味しいです。

    交通費 £155

    これはひいひいしています。最近また交通費が値上がりしました。ロンドンにはピークタイムとオフピークタイムという概念があり、混雑緩和と売り上げ増加が同時に行われています。せこく、頭が良い。最近演出家としてのWSに通っておりまして、どうしてもピークタイムに乗るので、毎日のように一日の上限・Daily capである£6.95(Rail Cardあり)や£8.90(Rail Cardなし)が消えていきます。

    1時間以内の距離であれば歩いたり、走ったりしてできるだけ節約を心掛けています。しかしね。交通費と言うのは必要経費ですし、歩いて疲れてカフェに入ったら本末転倒なので、食費に続いてちょっと財布のひもを緩めるようにしています。

    ちなみに、この価格が毎月£175を超えるようになったら、電車の1年間フリーパス(£2100)を検討してもいいかもしれません。いつでも電車乗り放題だと思うと、もっと気軽に町遊びができるかも。

    健康・美容費 £0

    ちょうど美容院にも病院にも行かなかったので、£0でしたが、そろそろ歯の定期健診(£26.80)にも行きたい。健康第一ですよホントに。

    通信費 £10

    去年と変わらず、20GBを£10で使えるgiffgaffを使っています。ロンドンは相変わらず電波が不安定ですが、割と慣れました。ちなみにgiffgaffは日本に無料でSIMを送ることもできるので、イギリス到着後すぐにSIMを使いたい!という時も助かります。上記のリンクから申し込んでもらうと、お互いに£5の追加クレジットがもらえます。

    外食費 £36.49

    うどんの上にあぶらあげ、ネギ、ナッツ、香辛料がのった料理の写真。横には天ぷらの盛り合わせがあり、さつまいもやれんこんの野菜天ぷらが並ぶ。奥には薬味がのった揚げ出し豆腐が木の器に盛られている。

    コーヒーをテイクアウェイしたり、パブでビールをハーフパイント頼んだり、サービスチャージが気軽な方法で、なんとか凌いでいます。ほんとにほんとにロンドンの食事は高い。一度行ったのはKOYAというロンドンのうどんやさん。麺にコシがあって、しかも自分で作りたくない(作れない)天ぷらを出してくれているので、いそいそと行ってきました。美味しかった…!ロンドンで日本食恋しくなったら是非。SOHOはいつも行列だから、ハックニーのKOYA KOもおすすめ。お腹すいたらポテトチップかパンを買いにスーパーに走ります。いつからポテトチップスがおやつじゃなくて主食に数えられるようになったんだろうイギリス…

    芸術・教育 £238.13

    劇場のステージ上で、ピンク色の紙吹雪が舞い散る中、出演者たちが観客に向かって挨拶をしている。背景には大きなハート型の装飾があり、ステージには椅子やテーブルが配置されている。観客席からの視点で撮影された写真。

    これはもう、他を節約する分ガンガン使いますわよ~~!のコーナー。もちろんお金持ちだったり、仕事いっぱいしたりするなら別だけど、特にYMSでロンドンに来る人たちは日本と同じ生活水準や、便利さ、超キラキラ生活を送るのはなかなか難しいと思います。だけど、もし絞るなら、「何が自分をはるばるロンドンまで引き寄せたのか」を具体的にイメージするのは本当に大事だと思っています。語学なのか、旅行なのか、グルメなのか、アートなのか、フットボールなのか、友達作りなのか…

    ちなみに舞台のチケットは早めに買えば買うほどいい席が取りやすいですが、評判が悪く空席がたくさんある場合は後から買ったほうが安かったりもします。僕は演出家や題材で選んで、チケット情報が出た瞬間に買うようにしています。基本的に一番安いのは劇場や公式HPから買う事ですが、TodayTixというアプリだと一覧で観れるので買いやすいです。ちなみに自分の席からの眺めがどんな感じなのかを観れるSeatplanというサイトもおススメ。

    映像系のサブスクは毎月一つまでに絞っていますが、イギリスに居ればBBCの作品が観れるBBC iPlayerやドラマなどchannel4など、無料の配信サービスもあります。ルポールのドラァグレースUK(Season2がオススメ)やFlowersという日系イギリス人のWill Sharpeが書いたダークな家族ドラマが最近のお気に入りで(変な日本人が出てくるけど)、Netflixで作られる日本のドラマと民放ドラマが違うように、国内向けのイギリスドラマも深い世界があり、カルチャーと結びついてるなと最近思います。いつか出たり関わったりできるかなー。

    雑費 £22.06

    ドキュメンタリー「今すぐ購入」やらノマドランドを観ると、あんまりAmazonは使いたくないのですが、ここでしか手に入りにくいものや価格の安さにやられて、一カ月に一度買い物をしています。アマプラに入っていないので、送料が掛からず、割引が適用されるサブスクに登録して、リップクリームやシャンプー、プロテインや洗剤などを買っています。いらないものや価格の上がった商品のチェックを忘れずに。

    番外編・特別な出費編

    今月は無かったのですが、例えば友達に誕生日プレゼントを買う(£50)といった小さなものから、演出のワークショップに通うことになった(£600)、日本への一時帰国(£900)、家賃のデポジットを払う(£800)などなど、急な出費が増えて参りました。流石に1年半もロンドンジリ貧生活をしているので、ちょっと旅行行きたいなーとか、お洒落したいなーとか、ネイルやりたいなー、みたいな欲が到来しています。そして何と言っても、VISA申請しようかな~\\£6000//がヤバい。

    最低でも1~2か月分の生活費を貯金しておけると、安心かなと思います。

    合計 £1397

    川沿いの風景。左側にバルコニー付きの現代的な建物、右側に木々とベンチのある遊歩道が続く。奥には橋と船が見え、背景には青空と雲が広がる。
    ハックニーの川沿いをお散歩するのは最高

    去年より£100ほど毎月の生活費があがりましたね。恐ろしい…。現在将来のことを考える時に月に£1500あれば生きていけると見積もっていますが、一年ごとに£100くらい増えると計算し直したほうが良いかも。最低時給くんも上がり続けますように。

    ロンドン生活はどうだろ。去年と変わったところも、同じようなこと言ってるようなところもあるけど、「ロンドン生活!」って意気込まなくなってきたかも。日本に帰ることになったらそれはそれで比較してみたいな。外食もしちゃうだろうし、ちまちまとしたものを買っちゃうだろうし、芝居のチケットは日本のほうが高いし、更にひいひい言ったりして。

    こないだ先輩に「最低限暮らしていけるくらいの生活費を演劇から貰えたら…」と話したら「え、たまには美味しいお酒とか飲みたいよー」と返され、それも確かにそうだなと思った。今は節約生活してるけど、これが美しいと言うつもりもない。お金あったら、いい席で芝居を観たりレッスンを受けたりできるし、劇場やコミュニティに募金したり、後輩にはちょっと奢ったり、気分が上がるヴィンテージのネックレスでも買えるかも。ということで、お仕事お待ちしております&下記紹介URLよろしくお願いいたします!

    イギリス生活御用達アプリ

    イギリス生活や海外生活で使うあれこれには、友達紹介ができることが多く、もし下記のリンクを使っていただけたら、お互いに特典があるのでとても嬉しいです。ちなみに、各サイトやアプリの使い方は「○○ 使い方」で素晴らしい記事たちが出てきます。

    WISE:安くて分かりやすい手数料で海外送金できる。海外生活必須なアプリ。デビットカードも作れるので、海外旅行の際にもお勧めです。 紹介リンク経由で75,000円分の送金手数料が無料になります。

    MONZO:イギリス在住者向けの無料で作れるオンラインバンクです。給料の振込口座として使うと1日早くお給料を受け取ることができます。お互いに£10もらえます。

    giffgaff:日本に無料でSIMを送ることができます。そのため現地に着いた瞬間からスマホを使えるので安心しました。このリンクからの申し込みで、お互いに£5獲得できます。

    もし、この記事書き手の天羽尚吾を知らないよ~という方がいましたら、作品をご覧いただいたり、InstagramBlueskyをフォローしてもらえたら嬉しいです!質問もいつでもお寄せください。

  • 石橋と、おばさんと、ミュージカル創作の時代性

    石橋と、おばさんと、ミュージカル創作の時代性

    石橋を叩いて、撫でて、対話を試みて、遂に渡ろうとしたところ、こよりで出来た橋を選ぶみたいな人生を歩んでいます。渡れよ。

    渡英から1年半経ち、どっしりとした時間を過ごそう…と、思っていたら、急遽(ちいさな)ウエストエンドデビューし、演出家のWSを受け始めたら思ったより課題が忙しく、別口でミュージカルの執筆をしたり、翻訳や異文化交流を主軸に置いた演劇制作のWSに採択され、某ミュージカルのオーディションの審査が進み、予定変更に伴う連絡をしていたら「まずは、おめでとうじゃん」と言われ、少し反省したのでした。喜ぶの忘れて、もう次の石橋叩き始めてた。


    岡田育さんの「我は、おばさん」(文庫本発売おめでとうございます)を読んで、そうなんだよ「おばさん」になりたいんだよ。って思ってから、どうにか飴ちゃん突っ込めないものか模索していた。1年以上も飲食店にいるとベテランになってしまい、仕事の半分が新人教育になるも、演出の勉強じゃ。と頭を切り替えて、一貫性を重視しつつ、伝えるだけじゃなくて己のやり方を探す時間も残す。みたいな心がけをしていたら、一部の新人たちが凄い頼りにしてくれて、忙しかった日の後に「ほんとに忙しくて、教えてもらったように引継ぎができなかったの、ごめんなさい(><)」と長文泣き言メッセージが届いて、「あなたはあなたの仕事を十分にやりましたよ。わたしが何かサポートできることがあれば、いつでも教えてくださいね」と答えていたころ、あら、これはおばさんじゃあなかろうかと。

    髪をひっつめて、凛とした佇まいの、猫を飼っていて、一見厳しそうだけど、実はしっかりと親身になってくれる。みたいなおばさん像をイメージしているんだけど、今はまだ未熟が故、ブレブレ。いや、おばさんだって女海賊のように完全無欠じゃなくていいはず。ブレてこ。いや、でも演出家としては一貫性が…

    「老い」や「若い世代の出現」って、怖かったり不安になったりするスティグマもあるけど、おばさんという将来をイメージして人生を歩むと、もっと先まで、もしかしたら自分が死んだ先にまで、楽しみの種を蒔けるかも。と、とても心地が良い。いつか君も、(なりたかったら)、おばさんになってくれますよーに。渡せる飴が龍角散しかないけどトレードしようぜ。


    日本の新作ミュージカル作るスピードってすごいよなと感心する。特に2.5次元とかは「完成形」をゲネプロで(なぜかというとその日にビデオ取材が入るからである)用意するなんて、どうやったら成り立つのか。高橋将貴さん(ペダルや破壊ランナーではお世話になりました)の演出助手WSを受けてみたりして、いかに各セクションが初日を明確にイメージして先回りして動いているかを実感。千と千尋の神隠しのロンドン公演では、ゲネプロに間に合わせようとする日本側と、プレビューまでは制作期間でしょ?と思うロンドン側で、混乱が起こったとも聞く。そりゃそう。

    イギリスは、とにかくワークショップをしたり、プレゼンをしたり、リーディングをしたり、その過程で助成金に応募したりと、R&D(研究と開発)や、選定を繰り返して作られるから、劇場でフル尺の公演はより一握り。特にミュージカルは、脚本と音楽の力を合わせるのが肝でもあるので、破壊と創造を繰り返す方法は合っている気がする。日本に新しく出来たMusical Next Seedsも応援している。創作過程から興味を持ってもらえる環境を作れたらいいよね。だって、推しの成長過程を楽しみ、応援する土壌はあるし。

    ちょっと自分の作家性を見つめ直すに至ったのは、社会問題を意識して新作ミュージカルを作ると、念願叶って公演する頃には、時代にそぐわないかもという可能性。日本では再演、UKではロングランやツアーを目指して作るようなミュージカルなら、執筆時というよりは、上演する際に演出やプロデュースで社会との接点を示すほうが現実的じゃないかと思った。キャッツなんて猫の毛皮はぎ取って、ボールルームになったもんね(大好き)

    カラフルな衣装を着たダンサーたちが舞台上でボールルームのダンスポーズを決めている。背景には紫のカーテンがあり、照明が鮮やかに照らしている。

    舞台って、観客の目の前で、色んなプロダクションで何度も上演され直す、というのが特異で面白い基版だということを、改めて胸に刻みました。


    自分の思いを、本名で、SNSではなく、公に掲載するブログ。続けていきたいし、ふつふつと話題になって連載依頼貰いたいし、挙句には本を出したい。一回すべての「やることリスト」を止めて書いたこの時間、めちゃ大事だった。お付き合いありがとう。またね。

  • 俳優という呪い

    俳優という呪い

    明日は本番。イギリスに来てプロとして舞台に立てるなんて、それが第一目的じゃなかったこともあり普通にびっくり。「そりゃアテクシの努力と才能のお陰だよ!」と、言いたい裏腹、タイミングと巡りあわせだよな。と、分かる。だって、役を得られなかった時が実力不足だったとは思わないし。

    そう。ラッキーなのだ。この仕事を決めたときの面接で、あなたの人生を聞かせてと言われ、振り返ってみたら、ダンスを始めて、ミュージカルに出演して、バレエを本格的に習って、今度は演劇に出演して、高校ではミュージカルを創って、かと思えば振付師のアシスタントをやって、卒業と同時に2.5次元舞台に出演できるようになって、ブロードウェイミュージカルをやったと思えば、パンデミック以降はドラマやCMに出演しつつ、自分の創作を始め、今はイギリスで「I have tried to shift my career from actor to director(俳優から演出家にキャリアを移行しようと考えていて)」と、何度言ったかわからない。統一感はないが、色んな現場を観ることが出来て、すごい良い経験になったし、お金を貰って芝居をしてこれた。色んな特権や人々の助けがあったからこそ。

    今日は全体のリハーサルがあったのだけど、他の俳優たちは当たり前のように演劇学校を卒業し、キャリアを積んで来ている人たちで、個人のスキル云々の前に「演技の的を得てる」「共通言語がある」ってこういうことを言うんだろうなと感心する。

    こんなに小さなプロダクションでも、ドラマトゥルクや演出助手が居て、俳優が俳優に「軽く叩いたほうがやりやすかったら、全然やっていいよ」と言ったときに演出家が「どんなに小さなファイトシーン(殺陣)でも、殺陣師がいないなら絶対にやらないし、私は殺陣師ではないので、無しです」と宣言していて、本当に分業の文化。どっちが良い、悪いじゃなくて、イギリスでは、俳優も含めて各セクションがそれぞれ「自分の仕事をする」それをまとめあげるのが演出家、なんだなとつくづく思う。しかもめっちゃ平等。(にできるように頑張ってる(人もいる(と信じたい(お願い))))

    で、とにかく、楽しい。なんで映像よりも演劇が好きなんだろうと思うと、稽古があるからかも。アイデアと経験を持ち寄って実験する時間ってなんて豊かなんだろう。プロデューサー視点としては、その段階から将来のお客さんに興味を持ってもらえないかと感じる。絶対これは違う提案や、これだ!って思ったのにやり続けると違う気がするトライとか見たくないですか?

    僕は自分が何を求められているのか分析をして、バランスを把握した上でエキセントリックな提案をすることで俳優としての立ち位置を確保してきた人なので、それこそ「明日カノ」で有栖川るぅを演じたときはテストの一回目から「ありえない」演技プランを提出し、採用してもらった。ヒリヒリするけど、リスクがめちゃくちゃ高いので(相棒みたいな現場ではやらないし)、もうちょっと時間のある稽古場でやれた方が、さらに複雑な提案ができる。

    「あ~、台本を読むときくらいスムーズに英語が喋れるようにならないかな~」、と、「あ~、これでもうちょっと演劇で生活が安定する世界だったらな~」というため息。何十年と向き合ってきた「演技」とまた会う事ができて、戯曲を身体に通して、自分に、舞台に、相手に、客席に届けたり、なんっっっっっっっって素敵な時間なんだろう。好きなバーの店主から「無駄だよ。君は観られるために生まれて来てる人だから~」と言われて、ぞっとした夜を思い出す。血がざわめくような小さな高揚感が、恐ろしい。

    今は学びたいことが多くて、より自由(かつ戦略的に)創作ができそうな演出家を多く名乗るだろうけど、別に俳優であることを辞めなくたって良い。はは、未練とは違うんだよ。未練とは。これは、呪い。

  • BOY PARTS by ELIZA CLARK book review

    BOY PARTS by ELIZA CLARK book review

    It’s such a scary and weird novel. I was suffering from nightmares while reading without drugs and alcohol. First off, this novel might be well-written with its tricky word choices and British cultural sarcasm (e.g. Londoners looking down on Newcastle), but of course, I didn’t understand it 100%, maybe just 34% or 19% as an English Beginner. Still, the story’s range, shifting from a bitchy artist’s ramblings to a nose-candy-fueled night, to pure romantic love from Tesco, to BRITISH PSYCHO, was incredible.

    We should have detached emotionally from a novel like this, but the self-destructive lifestyle kept reminding us of our cringy youth. This intentional attempt to evoke our empathy was skillfully written, as I didn’t realize it until the very end. However, My reaction to the story was like, “Go straight to therapy,” but when someone starts to dislike themselves (even if they say they love themselves), who the hell can care?

    The mentally fragile narrator’s storytelling was very uncomfortable. My feminist spirit tried to feel compassion for her when she got sexually assaulted or when she felt underestimated in the male-dominated art world, but the reality of her violence and the way she hid her paedophilic work (it’s mentioned from the beginning) just broke me. Yes, she’s just another slightly racist mom’s kid, funded by gay men who want to hang photos of young, slim boys or “artistic gore” in their homes. The world is sick. MAKE GREAT BRITAIN AGAIN.

    When emerging artists think about gender, they often try to flip the script on their social position. But if you don’t add anything new, it’s just a mass-produced cliché. Unfortunately, her visual impact was easily absorbed by a bunch of lechs. Does that mean she’s just as bad as Johnny Kitagawa (the notorious producer who exploited young boys) or Abercrombie & Fitch with its exclusionary, problematic marketing? Her art teacher clearly said “You’re not making art here you’re making porn … The world doesn’t need more nasty, voyeuristic photography, does it?” Agreed, but not enough words to stop her.

    I don’t want to read any more books narrated by dull narcissists, but she completely inhabited my world while I read. If she were in front of me, she’d roll her eyes at my accent and I’d probably need subtitles to understand what she was saying.